2010.12.5-6

5日

午前中は先週聞かれたFetterの質問について計算法を思い出すなど。後はプラズマ振動とzero soundについて。
復習がてらハーケンのプラズモンの辺り読み返してみたら流石に初読の時よりわかって嬉しかったが、初めてこれだけ読んでも良く解らんだろう、とは思う。Hartree近似採用してるとことか(長距離相互作用を考えてるから、重なり由来のFock項を落としたということと思う)、そもそもどうして密度ゆらぎを考えるのか、とか(分極演算子に対応してて、その極が励起エネルギーと寿命与えるからだが、ハーケンだとGreen関数抜きでやるのでその辺はノータッチ)、唐突なRPAとか。まあ一年経つと幾分かは違うということか。
それにしてもこの範囲は去年、王座戦とかで四日市に出発する日にちょうどゼミでやった所で、休むかどうか迷った末、重い荷物担いで行くことにしたのだが、色々質問したり計算したり話し聞いたりで、ゼミの全日程の中でもわりかし有意義なものだったので、印象深い。

ところでここら辺を復習してたら、ひょっとすると出てきた話が理論演習の計算にもろに適用できるのでないかと思い、大分テンションが上がって色々試す。数式の上では適用可能なのだが、最大の問題はRPAが妥当かどうか(普通は短距離相互作用でモデル化してたりするような系なので、はしご近似とか使うのが妥当と思われるが、RPAをやった、と思しき前例もあるみたい)。もしこれが許されればいきなりそれなり(今までの停滞と比べてだが)の結果に近づく気がするのだが・・・

化学の試験勉強をやってる弟(高校生)に、Heが超流動すると資料集に載ってるが、超流動とは何か、と聞かれたが、残念ながら上手く説明する術を持たなかった。こういうのが上手い人の説明をぜひ聞いてみたいものである。
しかし、その折に排他律とかBECについて(適当な)説明を試みたが、予想外に質問がいちいちクリティカルで驚いた。軌道の絵を書いたら即縮退に気づいてその原因を尋ねてきたし、エネルギーの離散性の「不思議さ」(本質的にそこに至る疑問を抱いていた)にもすぐ気づいていた。こう言うの見ると明らかに自分より科学に向いていると思うのだが、成績だのなんだの瑣末とも言えることで、あまりそういう方面を考えていないようなのが残念。

本は一日遅れで届いた。めでたいが、読む暇があるかどうか。

6日

朝はFetterの続き。

2限 現代物理学入門

昨日の続きを試みて、計算が数式の上で正しく同じになることに気づく(Fock項を落としてしまうと完全に一致)。授業はよく知らない。陽子と電子の結合が起きなくなる時期とかについてやってた気がする(適当)。

昼は先端物理数学のレポの残りをやる。面倒と噂だった7を切って結局6/7で提出。まあ2章ぐらいまでの知識に、付け焼刃の公式とかを使ってやった感じなので自信は全くないが。

3限 素粒子原子核物理2

2限と大体同じ。

予想よりも先端物理数学のけりが早く着いたので(7を捨てておいてこう言うのも何だが)、午後は仁科記念講演を聞きに行く。小林先生の話とかもあったのだが、まあ業績の紹介、ということで予定調和的なのもあって別段何も無し。途中で抜ける。

明日は朝からスピントロニクス入門セミナーで、午後は実験(という名のバグ取り)、夜は来年からの研究室の忘年会(醜態を晒すのは必定)と、かなり胃にもたれる感じ。