同期現象の数理

3月31日、4月1日は遂に開放されたので、地の利を活かして書泉グランデでの千葉先生の非専門家向け講義に出てみたのであった。

数学者 千葉逸人先生 集中講義『同期現象の数理』 - 書泉/神保町・秋葉原

内容としては、力学系の初歩の考え方から初めて蔵本模型の平均場での相転移の簡単な解説(プラスαで最後の方に先生の最近の研究の概要をさわりで)、というものであったが、先生の本筋とは関係ないところでの発言の風変わりさ(割とナチュラルな所から出てきている変さだと個人的には思うのだが、その出力のされ方には高度に制御されたものが感じられ、知性を感じる)と、数学の話の明快さ、更に聴衆への質問へは(無駄なことは決して言わず)必要十分な内容を即答する様に猛烈に衝撃を受けた。学生の頃はあまりこういったところで質問などしなかったのだが、図太くなったこともあり、3回も質問してしまった(いずれもクリアな回答が帰ってきた)。

日頃は自他共に頭に靄のかかったような状況で業務を行うような環境で、日々頭の悪くなることを痛感しながら暮らしているわけだが、久しぶりに明瞭さというのものを目にして刺激的な日であった。

 

ZABADAK 32nd

3月は絶望的な労働環境に有ったので、その間の事を文章化出来ていなかったが漸く余裕が出てきたので日記につけておく。

猛烈繁忙期の中ではあったが、(Play your daysの後は行っていなかったこともあって恐る恐る、という所もありながら)死ぬる思いで時間を作って行ってきた。

会場は定番の東京キネマ倶楽部であったが、通常の抽選であったにも関わらず、席が前から5列目とかの超良い場所でびびる。周りも明らかに年季と気合の入ったファンしかおらず、予習不足の身には何だか申し訳ない感じでさえある。(実際にはおっかなびっくりな様子を見てか、開始前に会話してくれた方とかもいたが)

さて中身だが、「ここが奈落なら〜」からの曲が多いという読みは当たりつつも、それ以外にもIKONからの曲が多めであったりで、予想よりもプログレッシブであったのが嬉しい誤算。とりわけ「赤い鹿の伝説」(歌詞付き!)にはたまげた。

一方で、古めの曲についても(自分は生では聞いたことがないような)「夜毎〜」であったりとか「小さい宇宙」(最近徐々に好みになりつつあった所、はじめて直で聴いた)とかの曲が、新しい編成の中でこれからも演奏され、それを聴けるということへは嬉しさがあったり。2年前の「Play your days」のときには男声ボーカルの所は流動的な感じもあったので、もしかして定常的には演らなくなるのかな、という気さえしていたので。

個人的には最も良かったのは、「Harvest Rain」だったか。キーボードの仕事ぶりが絶妙で震撼。

今の姿にとても心を動かされたので、また時間を作って聴きに行きたい。(このGWのライブも「休まない翼」をやったとのこと!嬉しい驚きが絶えない)

 

 

 

私の少女マンガ講義

2008年のイタリアでの講義と、その後のインタビューをまとめた本。イタリアでの講義については自らの作品の紹介もありながら、むしろそれらも一部としたような少女漫画の歴史、といった話の作りにした所は興味深いとはいえ、強い印象を残す所はそれほどなし。どちらかというと2章のインタビューの方が面白かったり(ギャグ漫画への意識とか、他の漫画家の特色に関する言及とか)。

 

私の少女マンガ講義

私の少女マンガ講義

 

 

ダンジョン飯 6

食事の場面が少ない、ということで徐々に面白さも減退してきている気が。何だかこの人のこれまでの芸風が出づらいというか。

 

ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)

ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)

 

 

 

 

銀河英雄伝説 10

何だか滅茶苦茶面白いのですが。これを頼みに暫くはやっていきます。

 

銀河英雄伝説 10 (ヤングジャンプコミックス)

銀河英雄伝説 10 (ヤングジャンプコミックス)

 

 

 

二匹目の金魚

岩波DSの記事で何となく気にはなっていた著者であったが、これは面白い!

「日常(というにはどことなく奇妙すぎるが)の謎」の新しい形なのだろうか。既刊も興味を惹かれる。

 

二匹目の金魚

二匹目の金魚

 

 

数理科学 4月号

こちらはこちらで「研究者はいかに問題を設定しているか」という凄いテーマに対して、執筆者も錚々たる面子で大変面白い特集であった。一方で、自身の研究紹介の域を出ないものではなく、ある程度抽象化した上での話を展開されていたのは理論の先生が主、というのはやむなしといった所であろうか。

べらぼうに面白かったのは青木先生の記事と渡辺先生の記事で、特に後者はあれだけ主体的かつ自由にバリバリとやっているように見えたけれども、そこに至る所までのプレッシャーやフラストレーションも並大抵ではなかったのだな、などと感じたり。

ともあれ、(おそらく記事に目を引かれるような人で、実際に手に取らぬ人は多くないと思うが) かなりこの手の読み物系としては興味深い内容と思う。

数理科学 2018年 04 月号 [雑誌]

数理科学 2018年 04 月号 [雑誌]