麦秋

3月の繁忙期に見る。冒頭に始まり、なんでもないような日常を飽きさせずに見せる手腕と、口には出さねど通底して流れる戦争の痕、というだけでも見た絵画と思いきや、最終盤の唐突にも見えかねる結婚からの、音を立てるような「家族」の終焉と最後の余韻。これはたしかに良作品と感じる。

劇画 ヒットラー

個人としてのヒトラーに焦点を当てた内容。ほとんど知識がなかったので興味深い。

 

劇画ヒットラー (ちくま文庫)

劇画ヒットラー (ちくま文庫)

 

 

入門 公共政策学

「公共政策」のしくみの解説としてはある程度整理されていると思うのだが、「公共政策学」というものがどのような学問なのかについては見えづらい。

 

 

 

藤井五段朝日杯優勝(新しい時代の始まり?)

昨日は誇張抜きに歴史的な一日になりかねない、ということで殆どWebの中継に釘付けであった。一方で藤井五段以外に残った三人が正直かなりの手厚さということで、流石に優勝は厳しい、というのが事前の個人的な見立てであったのだが…

蓋を開ければ準決勝、決勝ともにペースを握ってからは緩みなく押し切る、という抜群の内容(二局とも先手を引けたのがでかい、とはいえ無論それだけではない)。正直倒した相手に対するこの将棋の出来栄え、というのは恐ろしすぎる。

このまま行くとおそらく後数年が(その他の棋士にとって)勝負、という感じなのでは。

 

 

ギルバート・グレイプ

午前10時の映画祭でやっていたので、先週日本橋で見る。ワインズバーグ・オハイオもそうだが、この手の凄まじい閉塞感とそこからの開放、といった話(アメリカ的?)に自分は弱い。という訳であざとさもあるとはいえ、大変良かった。それにつけても子役のディカプリオの凄まじさ。水への怯え、とかあちこちでの笑いぶりや視線のやり方、など兎に角それらしい。自分が驚いたのは誕生日パーティでギルバートと抱き合う直前の目のやり方。恐れ入った。

 

乙嫁語り 10

非常に安定感があって安心して読めるので、気分がやさぐれたときには良い。

 

乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)

乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)