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2009.07.25-08.01

昨日の続き。

28日
四日目。朝は「連続体の力学」の勉強。一章終了。ラグランジュ形式とオイラー形式について。
やはり朝起きてやると調子が良い。
インターラーケン出発。バスでラウターブルンネンまで向かう。山がリアルなゲームの映像に思える。立ち込めた霧とか、急流の流れとか。あと途中でメロトロンの幻聴。
登山電車でユングフラウヨッホの展望台目指す。陽光が霧の間から指し込み、眩しい。ケフカ戦の背景の凄いのを想像してもらえればいい。なんだか宗教体験チック。
3000メーター付近。雪が太陽のせいで解けて水が滴り通し。噴水の下とかのよう。気温が低くて快適だが、3枚しか着てないので、ツアーの同行客に心配される。
3454メーターは頂上。Top of Europe とか書いてある。展望台内から屋外に出られるのだが、足元が金網で下が透けてるので滅茶苦茶怖い。周りは雲と、それを突き抜けた雪山と青空しかない。自分の辞書にはこの素晴らしさを形容する適当な言葉がない。羽のように軽い。

帰りは途中まで登山電車で、途中から1時間程度ハイキング、のはずが添乗員がまだ(電車に)乗っててとか言った所が実は駅で降りようとするも手遅れに。一瞬でハイキングはご破算に。
妥協案としてグリンデルヴァルドの駅からちょびっと丘を登る。延々と下ってくるのにはかなわないだろうが、こちらも周りには風とヤギの付けたカウベルの音のみ。

非常に満たされた気分で昼食に。しかし、同席したツアーの同行客に自分と弟(六歳下)を「双子ですか?」と言われ、更に「昨日の誕生日のあれはもともと分かってたんですか?」と聞かれる。最悪。二度と顔も見たくない。

そこからはバスでローザンヌへひた走る。夜もツアーの同行客の自慢話にうんざり。年寄りは虚栄心の塊。料理も重くて胃にもたれる。

29日
朝は4時半起き。これで3連続か。慌ただしく6時半に出発してジュネーブへ。ジュネーブの町はインターラーケンの田舎よりは大分こぎれい。本当に一瞬だけ降りて花時計とか見たのちTGVでパリに向かう。車中は昼飯のパン食べて寝てただけ。リヨンに到着ののちバスでパリ市内を見て回る。パリから新しく追加されたガイドが、実に話上手かつフランス愛があって聞いていて楽しい。今までの添乗員の低レベルな話(バスに乗っていて通りがかった車の話とかして目的地の蘊蓄とかは皆無。あと時間管理にのみやたらうるさい)とは雲泥の差。以下は車窓からの見学。ノートルダム大聖堂。人の量がおかしい。有名なガルグイユとかばら窓とか。ソルボンヌ大学。石造りで格好よすぎる。付属大聖堂とか格が違いすぎる。これに比べたらうちの大学とか同じ大学を名乗るに値しない。凱旋門。かなりマクロな視点での対称美。エッフェル塔。立てるときの顛末が、フランス人の美意識の高さ(それは弱点ともなりうる)を表している。
正直行く前はスイスの山からの眺めが目的だったので、パリとか軽視していたが、実際に来て観て圧倒的過ぎる。完全な敗北感を覚えた。こんな才気あふれる空気を吸って育った奴等に、創造的な能力で勝てるはずがない。

その後駆け足でルーブル美術館見る。見たもの。
ヴィーナス テレビとかで見たことこそあるもののその時は大して美しいとも思わなかったが、彫刻だけあって三次元で見るとまるで違う。左側から見た時の造形が実に綺麗。

サモトラケのニケ ここにあることこそ知っていれど軽視していたものその2。しかし実物と対峙するとその引力たるや凄まじい。ここまでくるとDIO様の言った通りもはや完全にスタンド。造形もそれっぽいしね。

ダ・ヴィンチの壁 勝手に名付けた。ダ・ヴィンチがフランス行く時持ってた絵(除くモナリザ)が並んでる壁。洗礼者聖ヨハネ(「受胎告知」が日本に来た際初めて見た)が好き。
モナ・リザ 目玉の一つということで人の数が異常。これでもバカンスのおかげで地元の人が少ないので空いているそうな。現物を初めて見たわけだが、遠さもあって正直あまりピンとこなかった。年をとればまた違うかもしれない。あとここでも写真を外国(日本でないという意)の人に頼まれた。なぜか写真を頼まれる傾向にある気がする。普段も総合図書館の前とかで謎の観光客にしばしば頼まれるし。もちろん撮るのも撮られるのも大嫌い。

皇帝ナポレオン一世と皇后ジョゼフィーヌ戴冠式 絵のサイズ、またそれにもかかわらず脇のどうでも良さげな観衆の表情のリアルさ、さらに毛皮とか絨毯とかの質感に驚く。初めて見たが、見てよかった。

民衆を率いる自由の女神 脳内ではもう少し大きかった印象を勝手にもっていた。結構好き。

ごちゃごちゃ意味ないことを並べたが、2時間では人混みのせいもあり、これだけでも見るのが精一杯。ただ、先のガイドの説明のおかげで楽しめた。今度は一日単位で時間を取って来たい。

夕食は普通の中華料理店。日本人のための腹休めという意味もあるのだろうが、これが今までの飯全ての中で一番旨かったのはあまり笑えない。

30日 ここらからメモの垂れ流しレベル。完全に手抜き。
六日目。朝飯が旨すぎる。クロワッサンとかクレープとか感涙もの。ただ、炭水化物しかないので体には猛烈に悪そうではある。エッフェル塔セーヌ川からの朝日の照り返しが綺麗。
バスで4時間かけてモン・サン・ミッシェルへ。幾何学的な飛行機雲。道行く人が超絶美形しかいない。生物学的に別の生き物でないのかと感じさせられる。フランス人はアバウトだが、全体の調和は重んじるらしい。昨日の話との関連。カントリーマアム マンゴープリン味は不味い。田舎の美しい風景に突然現れるモン・サン・ミッシェル。要塞に見える。絶えず海から風が吹いて心地よい。到着後昼飯。いろいろ出てきたがハムにトマトを載せてオリーブオイルかけたのが一番美味しかった。込み込みした狭い通りを抜けて修道院へ。テラスからの眺めが三次元的に素晴らしい。浜に映る雲の影と、空と海の境界の曖昧。中の礼拝堂の印象も強烈。ここまでのものを作る、信仰の代替はあるか。
適当に土産買う。あと途中で暑かったのでキャラメルアイス買って食す。まあまあ美味。
帰りは8時半とかだが、無理やり高島屋に行って買い物珍道中。夜10時、ライトアップされたエッフェル塔が美しい。あとマカロン食す。ローズペタルがめちゃめちゃ美味しい。

31日
ヴェルサイユ見に行く。どでかすぎてよく分からん。庭の対称性が味良い。あと集合の時間をあらかじめ設定され、それに間に合うようしばらく散策して良いとのことだったのでぷらぷら歩いていたところ、何か知らない間に早めに切り上げられて他の人は建物内に入り、置いてけぼりを食う破目に。追いついたからよかったが、かなり危なかった。しかしこういうのって反則だと思うのだがどうなのよ。どんなことでも遅刻は論外だが、勝手に時間早めるのも正直同罪だと思う。内部に入るが、あまりに豪華絢爛で正直感覚が合わない。有名な鏡の間も、大量の鏡像のせいで気分が悪くなるだけ。あと、説明で、人工的かつ幾何学的な造形で自然を征服しようとする思想があると聞いて納得。日本のそれとは方向性が違うということね。ここずっとのもやもやが少し晴れる。たった一つの道で山を登る必要は必ずしもない。
午後はあわただしく買い物の続き。ユーロがあまりにも余りそうなのでボールペン買う。旅行で気が大きくなってなきゃ買わないような値段。
その後はオルセー美術館に。時間がなくてあまり見られない。0階と5階を走り見。オルセー展で見たのがいくつもあって(当たり前)懐かしい。以下僅かなメモの断片。
・「ピアノに寄る娘たち」見逃した。本当にありえん。痛恨の極み。この旅行の最大の心残り。
・ムーラン・ド・ギャレットの舞踏場は光の表現が素晴らしくて感動。
・日本に来て見た時は何ともなかった黄色いキリストのある自画像が好きになってた。ゴッホの絵とかも。
・点描もクロス→シニャックへ好みが変わる。しかし冷静になれば2年前か。知識面とか進歩してないはずなのに意外と変わるものね。

またお土産とか一瞬で買ってから慌ただしく去る。トランプ買おうと思ってて買い忘れる。
4時過ぎに空港へ。9時過ぎまで日が出てるのでこのころの最も高い(のか?)日に照らされて町が輝いて見える。
帰りの飛行機ではチェスの続きやって寝ただけ。チェスは結局R1600まで倒す。しかしこれは内容が最悪だった。あと機内は狭すぎて寝像悪い自分にはしっかり寝るのは無理。結果非常に疲れがたまった。

全体としては非常に充実した旅行だった。精神的にも大きい体験だったと信じる。反省点は時間の使い方。