DEVILMAN crybaby

年明け早々から劣悪な労働を余儀なくされたことの反動で、配信開始日の5日深夜に早速Netflixに登録して見始めた所、あまりにも面白すぎて結局夜中の4時までかけ最後まで見てしまった。

devilman-crybaby.com

 

結論を一言で言うならば、原作の志向する所を咀嚼し、その再現に留まらず現代的な作品へと換骨奪胎してみせた大傑作。この原作のアニメ化、ということでハードルやプレッシャーが並大抵ではなさそうな所だが、「ピンポン」での信じ難いレベルですばらしい映像化を成し遂げた監督と音楽をはじめとしてかなり気合の入った面々で臨み、見事にやり遂げたと言ってよいのではないか。個人的には今年のハイライトが既に来ているのではないか、と思うぐらい。ぜひ多くの人に見てほしい。

ネタバレを含む感想を以下に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょうど並行して昨年末から出ている「デビルマン」の原作を読んでいるところであったのだが、変更点は大小様々ありつつも、かなり苦慮・かつ考え抜かれているという印象(些事でいえば不良の描写とか美樹をもう少し今様に魅力的にするとか。ただ、美樹にしても、原作で見られたその手の要素(あまりにも安易な明へのなびきようとか)をただ無くすのでなく、別のモブ(取り巻き)に転置している)。やはり特筆すべきは、「陸上」という要素を一つのコアに新しく持ってきた所であり、それ(ここだと「バトン」)をいわゆる「人による化物退治」のテーマ(古くはそれこそ「メリーベルと銀のばら」から名台詞の「化け物を倒すのはいつだって人間だ」に代表されるような)としながら第9話のミーコの見せ場(流石に涙なしには見れない)、そして最終話へと持ってくる所は見事の一言(バトンに加えて、デビルマン軍団と明の「合体」をこの文脈で見せるのもまた実に)。自分がこの主題に弱いという点を差し引いても素晴らしいアレンジと言わざるをえない。

また、本筋としてきわめて重要と思ったのは、デーモンの扱い。原作だと「(超自然的)生物の人類への復讐・攻撃」といった所で完全に外部化されている印象だが、本作ではむしろ人間が強い渇望の結果、内面のバランスを失って悪魔化するという、現代的な化物観に近い所で構成されている所が大きな違い。その最たるものが、今回新たに追加されたミーコや幸田、「デビルマン」達やタロちゃん(タロちゃんの悪魔側への転び方の伏線のはり方が絶妙。ただのサービスでメタい所をやるだけかと思いきや、一粒で二度美味しい的な構造になっていたとは)。また、第1話はじめデーモンの合体の部分も人の内側からデーモンが「現れる」ような描写になっていること、原作に見られるような人との合体の産物とは遠い「異形」のデーモンは総体的に少なくなっていることなどから見ても、悪魔やそれとの合体(ひいてはデビルマン)の位置づけを原作のものとは少し変えてきていることは見て取れると思う。

その結果として、原作の「人間」対「デーモン」の種族間の争い、という神話的な要素は抑えられて、もう少し個人の問題(デーモン側に行くのか人間側に行くのか、といった揺蕩い)がフォーカスされた(追加キャラである幸田とミーコの対照が正にそれ)、という点は(実に現代的でありながら)好みが分かれそうな所ではある。アレンジされた牧村家の崩壊の形も、原作での悪魔特捜隊による非道な行いとそれへの明の激昂と人類への滅亡、というまさに(「人類」、「悪魔」という種族間レベルでの大きな話での)大見せ場を切る、という大胆なアレンジを施し、代わりにタロちゃんの変貌とそれに「家族」がどう向き合うか、というエピソード(これも初見ではきつい)を加えたのも、こうしたより「身近な」問題として見せる、という一貫したスタンスの表れとして頷ける。

後はやはり了の描き方。原作だとあまりにも常識外れというか、なんぼなんでも、と言うところもあるのだが、こちらも今風な超人キャラにしながらかなり一貫した描き方で自然さを出せていたのではないか。(原作初見では正直本気で「電話どこ?」という感じだったので、今回の書き方にはかなり感心した)。序中盤の行動原理にしても、最初から「自分の手で悪魔を白日の下に晒す」という所に従って動いている、という形にして、明のデビルマン化は(見かけ上は)必ずしも想定のものではない、というようにしたのはある意味非常にすっきりした構成で、これはこれでありかも、と思った(とはいえ個人的には原作での悪魔の被り物から「いこうぜ閻魔〜」の件はかなり感動したこともあって、残念さも在るのだが、如何せんなぜ明をチョイスしたか、などの諸々があまりにも不自然、と言わざるを得ず、正直とても真面目には読めない)。まあネットでの発表(原作の博士の所)とか、すべてを彼自身でやる必要があったか、などはありつつも。後はまあラスト(旧劇の逆輸入か)の所は少々喋りすぎ感はあるが、これは好みの問題かも。

他にも明、了の両親の設定とか、ジンメンの所(原作のサッちゃんは流石にぽっと出すぎだろう、と言う所を母にアレンジ)とか、カイムが出番を自然に増やしながら実に良い味を出していたり(シレーヌとのコンビは素晴らしかった。原作だとさほど魅力を感じなかったのだが。)、とか、兎に角ジャンプのある論文の穴を埋めるが如く現代的に自然に見えるような話の運びを追求している印象を受けた。

後指摘すべき点としては、まあサバトシレーヌ周りの表現も結構アグレッシブ、ということになるのだろうか。(ただ、上に書いたようなことに比べるとあまり重要ではないと思うが)

ここまで大筋の話しかして無いが、今回(も)音楽かなり良かった。特に好みなのがシレーヌ戦の一連の流れ(空中戦から、(外でも使われているのだが)、カイムとの合体の所の音楽)。 また、各声優もかなり力のこもった演技。了、シレーヌとカイム、サイコジェニーなど特に好みであった(ベタベタで申し訳ないが)。

 

エネルギー産業の2050年 

 ささっと読む。凄いことが書いてある、と言う感じではない。

エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ

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四間飛車上達法

ちゃんと終盤も(手癖で指さずに)頭を使いなさい、という点が身にしみる。 

四間飛車上達法 (最強将棋レクチャーブックス)

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全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 

さらっと読んだだけだが、出題される手自体は前よりも癖がなくなった感じ?

 

全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 (マイナビ将棋BOOKS)

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答えのない世界を生きる

最初の方の章は個人的には何とも、と言う所であったが、後半の自伝の所がむしろ興味を引くものであった。このオフロードぶりと何とかやっていく様を見ると、確かにやる気が出る。高校生ぐらいで読むともう少し根性の形成に影響していた気がするので早く読みたかったが。

(なおネットでは科学的な記述がいい加減、という感想が見られるが、一読した際にはネットで言われているような全くの間違いをあからさまに記載するといった間違い方はしていないように見られた。ただし、筆者の「天才」アインシュタインを称揚する(ある意味安直な)スタンスなどには必ずしも同意する訳ではないが。ただ、これらの話は良くも悪くも「道具」としか出てこず、大筋とは関係がないところではある)

 

答えのない世界を生きる

答えのない世界を生きる

 

 

狂気の山脈にて 4

完結。前巻の時は3巻完結にしないのはどうなの(せこいのでは?)とか失礼な感想を抱いていたが、今回の絵を見ると、4巻でもあり、と思わないでもない。次の企画も楽しみに待ちたい。

 

 

狂気の山脈にて 4 ラヴクラフト傑作集 (ビームコミックス)

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応天の門 8

こちらも大変楽しく読んでいる。

 

 

応天の門 8 (BUNCH COMICS)

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