ワインズバーグ・オハイオ

架空の街であるワインズバーグにおける、いわゆる(バナナブレッドのプディングで言うところの)「鬼に喰われてしまった」人たちの話だが、25篇のエピソードどれをとっても登場人物の苦悩と絶望、それを生むことになった本当に些細なきっかけ、一連の状況が生む悲劇性とある種の滑稽さ、それら一切をひっくるめて自分に寄せて読まずにはいられず、強い印象を残して他の追随を全く許さない。久しぶりに本当に凄い本に当たった。今読めたことが嬉しい。

ワインズバーグ・オハイオ (講談社文芸文庫)

ワインズバーグ・オハイオ (講談社文芸文庫)