精神的な飢餓感に苦しむ主人公を、ダイエットを(作者のお家芸とも言える)「変身」として扱いながら描いてみせた表題作が素晴らしい。痩せた後に親切にしてくれた相手の心を試そうと再度太ろうとしたり、子を産めば変われると信じ込むところとか流石過ぎる…
奇妙だったり、シュールだったりする情景の描写がしれっと書いてある所や、時折見える強烈な皮肉(海からやって来る金持ちやキリスト教への)とか、諸星大二郎が脳裏にちらつく。「幽霊船の最後の航海」のラストとか「大きな翼のある、ひどく年取った男」と…
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