文藝別冊「萩尾望都」

ざっと読み。出てくる人が超豪華。作品でもしばしばテーマとなる両親や姉妹との近いようで遠い距離感について、本人談のものは見たことがあったが、家族側からのロングインタビューは初めて見たので興味深かった。どこにでもありそうな家族の感じ(その中でも早くから発揮される絵の才能や、家族・環境の特性などその後に影響する要素が見える)から、漫画家としてやっていく中でのビジネス的な点も含めたすれ違い、そして時を経て今(家族の、頑張って漫画を描いてね、的なコメントに少し淋しさを感じてしまうのは穿ち過ぎなのだろうか)、と言った流れが、インタビュー部分だけでもう一つの話のようになってしまっている。
収録漫画では、「ルルとミミ」が一コマ目から端的かつ情報豊富で的確に場を作る様子で末恐ろしいと思わされたり。

萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母(文藝別冊)

萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母(文藝別冊)