電王戦第2局

想像の斜め上というか、お話として出来すぎの結末。今回のシリーズは変なノイズもなく非常に面白いのではないだろうか。
ただ蛇足ではあるが書いておくと、この、『飛車、角、歩という、「不成が全く得にはならなず、したがって通常の実戦においてまず不成の可能性を考える必要がない駒」の不成を読みから意識的に省いていた(省くように実装されていた)』点が「コンピュータ的」な問題点であり、今回の永瀬六段の勝利が(そこを適切に突いたという意味での)「人間の勝利」ということかというと、そうは思わない。むしろ、実効的に思考の節約を行なって日常的には問題なくやり過ごし、想定外の事態が起こるとフリーズするというのはきわめて人間的ではないか。