竜王戦

糸谷新竜王おめでとうございます。これまでも将棋だけでなくMTG、阪大院で哲学を専攻など非常に様々な分野で実績(と強烈な印象)を残していた糸谷六段がついに本業で、というのは大変素晴らしい。
特に最近は若手の競争が激しすぎる上、昨年から今年は中村六段や豊島七段といったいわゆる正統派・王道派の人たちがタイトル戦に出るようになってきて、世代交代を巡る争いは彼らを中心に進むのか、的な空気(こういった空気はこれまでの河口老師による対局日誌史観の棋界への影響も大きいと思うが)もあった中で、挑決で羽生名人・番勝負で森内竜王を破って、というのは文句のつけようがないと思う。
将棋の内容も全体的に良くなればそのまま、悪くなっても何やかんややっているうちに勝ってしまうという乗りに乗った状態だし、まさに今が旬という感じ。
ともあれ今回の竜王獲得は今年最大の棋界ニュースと言って間違いないだろう(余談だが、今のところ2番めは阿部光瑠新人王誕生だろうか。これまでの歴史では新人王と準新人王はかなりその後に差が生じているため、ジンクスでしかないが、その傾向が続くならここで佐々木五段を破ったのはあまりに大きい)。