2012.10.01-04

王座戦が今終わって羽生二冠が奪取。内容も千日手局、指し直し局ともに現時点での事実上の最高のカードらしい複雑な将棋だったと思う。全体通じて今季の王座戦の大きなキーワードはおそらく「『手渡し』をめぐる新旧対決」なのでは。羽生将棋についてこれまで頻繁に「懐の深さ」という概念を出して語ってきた渡辺二冠が、その一端である「手渡し」という技術を吸収し、自らのものとして積極的に出してきており、それが今シリーズの全体的に激しい展開であるにもかかわらず中終盤が長い熱戦ばかり、ということの一因と思う。これについては後日もっと詳しく書く機会があれば。

しかしこの時間まで一回り以上年下の相手と二局将棋指して、どちらも長い将棋になりながら結局勝ちきるというのはちょっと信じられない。こうなると一体誰が止められるのか。