-2012.06.24

23日

午前中は特になし。午後は数理物理・物性基礎論セミナー聞きにお茶大へ行く。
内容はBethe仮設を使っての1次元Bose気体の厳密な解析で、前半のBethe仮設の説明は非常に明快だったと思う。解を平面波の重ね合わせの形に仮定して境界条件からBethe仮設方程式が求まり、一般にはBethe量子数を指定したときに解が定まる、という流れでよいのか。
後半の研究の話は知識不足でモチベーションとか何がこれまで分かってて何が新しいところなのか、とかが良くわからなかった。しかしなかなか聞けなさそうな内容だったのでセミナー全体としては非常に満足。個人的にはFermionの場合とか格子の場合の適用例も見たかった。

棋聖戦は羽生棋聖の快勝であり、中盤で先手が押さえ込めるか、後手が喰い破れるかという内容から、一方的になりやすい戦型でもあるためこの一言で片付けられてもおかしくないが、中身はかなり羽生棋聖らしい独特な指し回しが遺憾なく発揮されたものだったと思う。その意味で羽生棋聖の名局と思う。

特に△6八歩からの手順は言うまでもなく、その後良くなってからも通常横から遠巻きに馬とと金で攻めて(自陣は堅陣として)勝ちに生きそうなところを、激しい順にして駒を全て捌き、残ったと金は攻められて玉が上部に出た際の抑え(の含み)としておく構想はかなり意外。
そして最後は△5四角という綺麗な決め手が現れる所などまさにらしさ全開と言わざるを得ない。
こうした「技」を見せられてしまうと、特に対戦経験の少ない若手がその感覚の相違を乗り越えて羽生二冠に勝つのは本当に大変なことだと思わずにはいられない。

24日

日中はだらだら過ごす。少女ファイト購入(途中まで)。
夜は幼稚園から小学校ぐらいまでの友人(遠くに越してしまってた)が東京で演奏会やる、ということで聞きに行く。十数年ぶりに姿を直接見るが当時の面影があって懐かしい。
演奏(モーツァルトのピアノ協奏曲20番)も非常に良かったと思う。すごく頑張っているようで、次にこちらで見れるのは少し先になるのかもしれないが、その時が楽しみ。

帰りに途中の古本屋でオリエンタリズム購入。


研究については先週のセミナー(大荒れではあったが、テーマ変えてから2ヶ月程度にしては、前回のセミナーよりは志向性のあるものが出来たと思う)が終わってから、やや気が緩み気味。マイナス材料の論文の存在を見つけてしまったことも大いに影響しているが、何とかせねばならない。