2010.05.15

15日

朝から図書館に延滞しまくってた本返しに行ったりしてたら、いつの間にかいい時間、という訳で相関基礎の説明会に行くべく、駒場へ。しかし先日の説明会の時も感じたがあまりにも学科の人がいない。一人生物物理系志望かと思しき人が遠くに視認出来たぐらいか。全体の説明会は意味ないので略。願書ってただで貰えるのね。後高校の同期に遭遇。彼は部活が滅茶苦茶忙しかったし、所属が駒場の方なので会うのはかなり久しぶり。

その後は各グループに分かれてもう少しちゃんとした説明。自分の聞くべきところはC一択なのでそこへ。来てる人がはっきり確認出来るようになったがやはり学科の人はいない。後教養後期と思しき人達がコロニーを形成していて疎外感を感じた。
研究室紹介の話が始まるも、ここも所詮は一研究室5分とかなのでそれほどは何も無い。初めてS々先生にお目にかかったが、赤い上着がまぶしかった。まあ冗談はさておきやはりどの先生も雰囲気があった。

その後は個別の説明会ということで、居室の方へ。しかしここで部屋番号間違えたり、先生が〜先生の居室と接してる、みたいなことを言ったと思ったのが、隣とかではなくて階層の上下だったことに気がつかないで別階をさまよう、などして無駄に時間を費やす。
この時点でかなり心が折れたが何とかK藤研にたどり着く。
当然先客がいて中で先生の研究紹介が延々と続いてたのでしばらく部屋の中に入れず、このまま終了時刻になるのかとか思ったが、先生に運良く認識してもらえて部屋の中へ。先客の人が質問振られても、特に無いようだったので、こちらに話が回ってきて色々聴かせてもらう。以下概要。
・研究室では超伝導超流動、というテーマを扱っているわけだが動的なところに結構興味の力点はあるよう(具体的には渦糸とかなのだろうか)。統計力学っぽい視点から見ているとも言っていた。数理物理っぽいのは昨年本だして一段落、とのことだった。
・修士の間に学会発表まで含めて一通りの研究の仕方は学んで欲しいと言っていた。ここで修論発表会のことか勘違いして間抜けな問いを発したので冷静に正されるなど。博士になるともう半分は独立みたいな感じで外にしばらく修行に行ったり、外の機関と共同研究持ってたり、とからしい。
・総合文化から受けるか、理学系から受けるかでは特に違いはないらしい。自分はもし受けるにしても理学系から受けるつもりだったのでその点は安心。
・学部の内にやるべき事とか聞くと(これしか聞くこと思いつかないのか、という感じだが)、院試の勉強とかで総復習するだろうから、それを通じて今までやった科目の基礎をちゃんと身につけておいてとのこと。あと解析的なセンスは欲しいかも、と言ってた。
・個人的に目から鱗だったのは、先生が「僕は本読むのの他に問題解くのも結構好きで、問題解いてると、ああ、いい問題だなあ、とかどうやってこういう問題思いついたんだろう、解か思うことってありますよね、そういうのが貯まっていって(この辺朧げ)研究のきっかけとかになるというのもあるかもしれない」という発想。自分は問題解けないと何にも分かってないということで凹むし、問題解けるとしょうもない問題に時間捨てた、とかでストレスたまるとかだったのでこれはなるほど、と思わされた。
・セミナーとかで「技を盗む」ことの重要性とかは強調されていた。後原論文にあたって、自分の好きな論文をゆっくり味わうのは良いこと、とも言ってた。
・上の例とかで先生が「僕は将棋とか結構好きで、名人の棋譜とか先後変えて並べたりするのですが、こういうのも全て指し手の意味がわからなくても解説とか読んで、ああ、こういう意味があったのか、とか思うとすごく楽しい」とか言い出したときは(まさか将棋趣味の先生がいるとは思わなんだということで)耳を疑った。しかしここで自分も将棋好きだとかうっかり言わなかったのは今思い返しても冷静だったと思う。
・このあたりで先程からいる人が先生に再度振られても全く質問しないのがやや気になるが、更に図々しくも研究紹介でマグノンのBECが出てきたのを何たる僥倖、とばかりに参考文献教えてもらう。ちらりと自分の思いつきを話してみたら非常に面白い問題だと思います、とか言われて舞い上がる(←単純)。前日から何か厚顔無恥そのものの如き動きようだが、既に何にもできませんでした、では済まなくなってきている気がするのは気のせいだろうか。胃が痛い。

その後も先生が院生の人に実際に会って、それをロールモデルとして将来の自分を考えてみるのはすごく大事、と言いながら院生の居室まで案内してくれた。話を聞いた時点で何か全体的に物腰は穏やかだし、かつ学生見ることとかについても考えが明確そうなところとか非常に好感触で脳内順位が急上昇した。

で、院生の方との話。色々丁寧に教えてもらったが、自分が流行りの実験にかなり近いような理論をやりたいのか、そういうのとは直接つながってなくてもいいのか、という質問とかにはっきり答えられなくて、そのような視点の欠如に思い至った。その場では、基本自分の興味の持ち方って物知らないせいもあって実験の先生とかが話したのを聞いたこととかから色々妄想してるな、と思ったので、実験寄りの方が良いとか言ったが、よくよく考えてみると実験の人が持ってきたプランの理論計算とかをやるというのがどんなんか分からないので、やはりそうとも言えないことに気付いた。
後、やはりここの先生は駒場では多分面倒見がいい方だとか。修士までは大分ちゃんとやってくれるが、博士になると自分でしっかり動く必要があるらしい。後はもう少し立ち入った話とかも僅かながら聞けた。
院生の人に話聞かせてもらうのは重要ということを今回確信した。今後まだまだあちこち回るつもりなのでその時はなるべく話聞いてみようかと思う。まあこの日は調子に乗ってごちゃごちゃどうでもいい話まで聞いたので向こうの人に普通に引かれてたが。

最初に研究室で一緒になった人と結局そのまま帰宅。慶応の人で、他にも京都とか見に行く予定だとか。自分は今年度に入ったぐらいからやっぱりこちらに残ろうかとも思っていたが、今回ちょっと様子見、ぐらいで言ったところが予想外のヒットだったりしたこともあり、やっぱり京都の説明会も顔出してみようかと思う。

夜に将棋部のOBの方から物性研ガイダンス見に来てみませんか、というお誘いが来たので、行くことに。しかし土日をこの手ので潰すと、理論演習と院試が何とも。もう少し自重した方が良いのかも。