同期現象の数理

3月31日、4月1日は遂に開放されたので、地の利を活かして書泉グランデでの千葉先生の非専門家向け講義に出てみたのであった。

数学者 千葉逸人先生 集中講義『同期現象の数理』 - 書泉/神保町・秋葉原

内容としては、力学系の初歩の考え方から初めて蔵本模型の平均場での相転移の簡単な解説(プラスαで最後の方に先生の最近の研究の概要をさわりで)、というものであったが、先生の本筋とは関係ないところでの発言の風変わりさ(割とナチュラルな所から出てきている変さだと個人的には思うのだが、その出力のされ方には高度に制御されたものが感じられ、知性を感じる)と、数学の話の明快さ、更に聴衆への質問へは(無駄なことは決して言わず)必要十分な内容を即答する様に猛烈に衝撃を受けた。学生の頃はあまりこういったところで質問などしなかったのだが、図太くなったこともあり、3回も質問してしまった(いずれもクリアな回答が帰ってきた)。

日頃は自他共に頭に靄のかかったような状況で業務を行うような環境で、日々頭の悪くなることを痛感しながら暮らしているわけだが、久しぶりに明瞭さというのものを目にして刺激的な日であった。