色鮮やかな合戦や秀虎が入った城が落とされる所、最終盤の楓の方の最期などに代表されるような視覚的な部分が醍醐味なのかもしれないが、何となく白黒の他の映画(といっても数本しか見てないが)と比べると、魔法が解けたような感じを受けてしまうのは先入観が過ぎるだろうか。
個人的にはむしろ話の大筋の方が楽しめた。リア王」のアレンジ、という点については、本家をあらすじ程度しか知らないため突っ込んだ所で残念ながら言えることは何もないのだが。ただ、舞台を戦国の世に転換したのはかなり成功している気がする。
個人的には話をもっと長くして色々脇にそれても良かったぐらい(そういうのをやらない方がむしろ適切なのかもしれないが)。末の方の姉弟の過去にせよ、三兄弟にせよ。まあ楓の方が大体持っていってしまったというのはあるけれど。後ピーターによる道化役が凄く惜しい感。もっととんでもない役になってもおかしくなかったような気がするのだが。