七人の侍

ここ数週間例によって劣悪な環境下に置かれており体力的にもボロボロだったのだが、これは是非大画面で見たいと思っていたので先週行ってきた。
控えめに言っても最高の映画だったと思う。話の筋の面白さ、登場人物の魅力、瞬間的な映像・そしてその連続としての場面の制御・構築された美しさなど完璧と思わされる。名場面の塊で、印象深い所はきりがない(クライマックスの雨中の闘い、菊千代が旗を立てる場面、水車小屋からの救出、などは言うに及ばず、基本的に悲壮な話でありながら随所のの可笑しい場面(菊千代の落馬の場面など)も大変良い。個人的には序盤の7人揃えるまでの所も結構すき。)。
ラストにしても、(食物の)生産・(子孫の)再生産性(そして、頭を垂れながら支配者層の機嫌を伺い、勝てる敵には一転群衆で襲いかかるといった、「生きる術」としての強かさ)を持った百姓と、それら生活に直結した部分を持たざる者としての侍の対比などは、むしろきわめて現代的にすら見える。
何とかもう一度時間を捻出して見たいところである(が、ちょうど「午前10時の映画祭」での裏番組にあたる「続・夕陽のガンマン」にも興味が…悩ましい)。