働くことの哲学

誰しも避けては通れぬ「働くこと」に関しての問いを取り上げた本。題材とされる問いは最近かまびすしい、「仕事の終焉」や、仕事を通じた自己実現についてどのように考えるべきか、といった興味を惹かれるものであり、かつ語り口はきわめて平易で分かりやすい。
読み進めるにつれて、仕事というものを通じての意味の獲得の我々にとっての重要性が語られるとともに、取り上げられる問いの背景にあるものとして、最近の「消費」の暴走とアイデンティティへの飢餓感が仕事の意味を変容させる有様が描き出されていく。
働くことを経験する前に是非読みたかった本。

働くことの哲学

働くことの哲学