詩人と狂人たち

「向こう側」と「こちら側」の境界上に立つ存在としての、「探偵」。主題といい、通常の論理の連続による推理とは程遠い形で解決が与えられる形式といい、古さを感じない。我々の世界の認知の仕方というものが、いかに限定的なものか。気に入ったのは「おかしな二人連れ」、「鱶の影」、「ガブリエル・ゲイルの犯罪」、「石の指」。

詩人と狂人たち (創元推理文庫 M チ 3-8)

詩人と狂人たち (創元推理文庫 M チ 3-8)