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マッドマックス 怒りのデス・ロード

上映当時は誰もが口を揃えて絶賛状態なので、かえって見たくなくなっていたのだが、年末あたりからやはり見るべきかという思いを強くしていたところに、今回の再上映。という訳で病み上がりの体にもかかわらず早速見に行ってきた。
結果的にはなぜリアルタイムで直ちに見なかったかと、猛省せざるを得ない最高の出来。
観客が超弩級のアクションへと2時間の間ひたすらのめり込みそれに集中し尽くせるように練りこまれた、情報の集約と洗練が素晴らしい。冒頭のわずかな説明で端的に無法の世界観を伝える手際、フュリオサをはじめとした語らずの芸の見事さ、それら全てが怒涛の熱狂とアクションの嵐へと、惜しげもなく振る舞われる。
こう書くと筋書きとか皆無みたいに見えるかもだが実際はそんなことはなく、語らずにして端的に各人の生き様を手際よく描いてしまっており、不満足感は全くない。ウォーボーイズがまさに好例だが、特にニュークスの、イモータン・ジョーの偶像への信仰から、個別具体的な愛へ至るあたりとかあまりにも見事に人生を描いてしまっている。
まあうだうだ書いたが一方で、四の五の言わずにとにかくこの(信じがたいほど気前よく振る舞われた)奔流に身を任せるという体験を味わうべし、ということに尽きる気もする。最初のイモータン・ジョー軍の進軍で、太鼓がボンボコ鳴って、赤服のギターから火焔が発せられた時の異様な高揚感が(ある意味)そのもの全て、という気もする。とにかく見ない手はない。