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コングレス未来学会議

シネマカリテで見る。原作の、ドラッグと全体主義のはびこる世界への強烈な批判と夢と現の行き来・混合の中での不安定感を、それぞれハリウッド映画業界の「永遠の若さ」への飽くなき欲望と、サイケデリックな色彩のアニメによる表現に換骨奪胎してみせた、かなり気合の入った作品(ハリウッド映画の著しいCG傾倒や、中身の無いアクション映画などへの皮肉のためハリウッドからお金が出なかったので複数国の合作になってるそうだが、そういった経緯もふくめて)。最初の実写部分、アニメ部分ともに映像が素晴らしかったと思う。すべてに満足しているわけではないが(たとえばラストはもう一段階ひねりがあっても良かったように思うし、これは全体からするとやや細かい点だが、息子のアーロンのハンディキャップを一種の「ピュアさ」と結びつける点、その上でアーロン自身はひたすら対象化され、庇護すべき母親の生きがいとしてしか描かれない点などは安易な感じがする)、原作の「思想」を咀嚼しきり、かつまったく新しい形で表現してみせるという点でまさしくプログレッシブな作品だと思う。