午後の曳航

最初は饒舌すぎて鬱陶しく感じた文体が、次第に癖になる。ただ、中身は余り好きになれない(「海」から「陸」に上がる大人と、それに幻滅した子供という対比という形で考えるのは子供に甘すぎるというかフェアではなく、むしろ「海の男」という偶像をなかだちとした共犯関係と考えるべきでは)。

午後の曳航 (新潮文庫)

午後の曳航 (新潮文庫)