2015-02-07 枯木灘 本 地理的に閉鎖的な空間、両親に端を発する複雑な血縁関係のもと形成された大家族の中での疎外感、そして自分の屈強な肉体や田舎らしい周囲の目や噂を通じて事ある毎に認識させられる凶々しい父親との血のつながり、とひたすら閉塞的な環境の中で、精神の解放を求めて彷徨うような物語。複雑な血縁関係、血と土地の呪縛とマルケスを想起させるが、女性の描かれ方が反対だったり、基本的にじめじめした感じが非常に日本的と感じる。枯木灘 (河出文庫 102A)作者: 中上健次出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1980/06メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 131回この商品を含むブログ (112件) を見る