羽生のミラクル終盤術

「ミラクル終盤術」と「羽生の新格言集105」が1冊になった本。
前者は21歳当時の著者の文章が可愛らしすぎる(特に中身と妙に古めかしいフレーズのギャップが良い)というだけでも買いだが、将棋本としての中身も面白い。特に、手筋の勉強でも、盤面が人工的ながら全体に及んでいる所、また決め手を放った後にもそれで終了でなく、ある程度長いやりとりが続くことなどが特徴として挙げられるだろうか。実戦的な本という印象を受ける。
後者は一方で、ひたすら妙技(と新格言のインパクトと奇妙さ)に唸る系の本。この本が出た頃中学で将棋さしてて桂を殺されると「矢倉の桂損序盤の常識」と返していたのが懐かしい。