文盲

亡命により母国・母語から切り取られた中で、新たな言語の獲得、それによって読むこと、そして執拗に書くこと(これらは正しく世界との接続の方法に他ならない)が、飾りなく、力強い言葉で語られる。一方で、最終章の「文盲」として書き続けることの宣言と、冒頭章の「書くことをしない」ことの間には何があったのか、それが気になって仕方ない。

文盲: アゴタ・クリストフ自伝 (白水Uブックス)

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