ボストン美術館 華麗なるジャポニズム展

昨日行ってきた。会場の世田谷美術館は砧公園の中にあるのだが、公園は緑の中で子供連れの家族も遊びに来てたりしてて穏やかな雰囲気があり、入る前から印象がよい。
行く前は(例によってよく調べもせず)、いわゆる悪しきオリエンタリズム的な作品だらけなのかと思っていたが、実際はボストン美術館所蔵の日本の作品を多く見せながらその西洋への影響を丁寧に解説するというスタイルで勉強になった。浮世絵の縦横に大きく分断される構図とか遠近法、非対称性という概念とかはこれまでも確かに影響著しいなと思っていたが、むしろそうした技巧自体も、世界内の描き手がそこから描く、という古くからの神の視点からの描写、という型からの解放の形態として捉えられるのでないかという所を認識できたのが良かった。
気に入ったのは、歌川広重「名所江戸百景 真崎辺より水神の森関屋の里を見る図」、ジャックマール「ファミーユ・アルカイク、日本の磁器」、ルノワール「花飾りのある帽子」、ドニ「私達の魂はゆっくりとした動作の中に」(三菱一号館美術館で見たばかりだが、良いものは良い)、マティス「花瓶の花」、歌川広重「名所江戸百景 愛宕下薮小路」
北斎展も近く上野に来るらしいので楽しみでならない。