角交換四間飛車を指しこなす本

本家による待望の解説書。まえがきからも意気込みが汲まれるが、内容も逆棒銀、7筋での折衝、穴熊・矢倉との戦い方、飛車先保留などを初歩から丁寧に。毎度のことながら藤井本は将棋の考え方が明快なフレーズとして表現されている所が非常に素晴らしいところだと思う。
しかし本書の白眉はやはり飛車先保留のP237。ぱっと見▲6六角しか思いつかず、問題ということは藤井好みの▲9八香か、ぐらいしか思いつかなかったが、著者の思想がきわめて端的に表現された解答には衝撃。