A級順位戦最終局

藤渡辺戦が終了した(意表の戦型からの両対局者らしい意地を張った手順が見られる面白い将棋だった)頃に、三浦久保戦の三浦勝ちを確信して寝床についたのだが、とんでもない甘い読みだった(屋敷九段が粘れない横歩取りで早々と土俵を割って降級もあっさりと決まり、今年は比較的早く決着のつく将棋が多いなー、とか思っていたのだからおめでたいにも程がある)。朝起きて結果を知り驚き、271手の棋譜を並べて再び衝撃を受ける。まさに死闘。A級と呼ぶ他無い将棋だった。終局後の対局室の風景、さらにその後の三浦九段の、「結果は言わないで下さい」と言い、自ら他の対局の棋譜を並べる(これ自体は先入観を持たずに棋譜を見たい、という考えに基づく三浦九段のいつもの姿なのだが)姿にも感銘を受けた。A級は凄い。