プログレon クラシック

昨日はプログレonクラシックを聞きに東京芸術劇場に行ってきた。こういう「他ジャンルとクラシックの融合」的なのは賛否両論なところもあるとは思うのだが(そして他の話題や領域であれば、個人的にもこうした単なる「融合」は嫌うところなのだが)、この分野ではPink Floydの例もあるし、昔metallicaのS&Mで、原曲がまさに換骨奪胎される様を聞いて感銘を受けたこともあって、面白いことが起こらないか結構楽しみにしていた。勿論清盛で聞いたTarkusが思いの外好みだったというのもある。

どうでも良い前置きはさておき、感想は、やはり合う曲とそうでない曲でのギャップがかなりあるという感じ。外すわけには、という曲をやる必要が有るという事情はあるのかもだが、如何せんSchizoid manは苦しかったしclose to the edgeも(予想よりはらしい面もあったが)元の完璧さに対置するものはなかったと思う。この辺はオーケストラとプログレのキメの(楽器の性質のみならず作法的な)違いによるものも大きいのかな、とか感じたり。epitaphの最後とかWatchers of the skiesの最後とか、原曲のものと比べて余韻なくジャン、と終わるのは違和感があったり)。
一方で、Pink Floydを筆頭に、第二部の曲はかなりマッチしていたという印象。crazy diamondは相当良かったと思うし、ラストのTarkusもこうして聞くと成功例といっていいものでないかと思った。
個々では、ピアノとバイオリン(コンマス)の人が特にプログレッシブだった印象。
全体としては、オケでやることによる本来のものへの対置的なものは十分とはいえなかったけど、まだまだ可能性があるような気がした。