東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方

今年最大の衝撃作。まさかこの先生が非専門書(それもいわゆる啓発書的な)を書くとは思わなんだ。
中身は比較的マイルドな感じで、何を考えるべきかを絞る際の情報収集の方法について、実際に問題を解く際の考え方、そしてなかなか芽が出ないときに諦めないための心構え、という三つの領域に関して、特に著者の経験や研究において自身の採用している方法などを明快に述べつつ語るというもの。
率直に言って、取り立てて目新しい方法が述べられている、という訳ではないが、特に研究において非常に重要と思われる考え方(個人的には問題を設定する段での情報に振り回されないことを意識するという点が特に重要と思った)が具体的に述べられている点は参考になると思う。創造的なことに携わる際の助けになることは確かだと思う。

東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方

東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方