夏の夜の獏
素晴らしい。外れなしといっていいと思う。これまでの作者一流の、人生の裏通りを歩く人達の疎外感の描出に加えて、物語が自然にまとまって綺麗な形になっているように感じた(以前の作品は発散気味のところも多々あったので)。あと個人的にこの頃の絵が好み。
気に入ったのはほぼ全てだが、特に「水の中のティッシュペーパー」(ありがち、といえばそれまでだがすごく綺麗)、「夏の夜の獏」(こちらも物語として洗練されていると思う)、「つるばらつるばら」(白眉。全作品通してベストに近い作品の一つと思う。これを書いてしまったら次は何を書くのか?)。
- 作者: 大島弓子
- 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ
- 発売日: 1995/02
- メディア: コミック
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