-2013.03.18

出張、引越しなどでてんてこ舞いだったが、漸く一息つける感じになった。

・引越し
当初の予定より早く、2月頭に物件が決まったので余裕ぶっこいていたせいで直前になって慌てる羽目になった。生活環境が整う前から本ばかり運び込み、奮発した本棚に収納しては悦に入っている辺り、自活能力のなさが顕現している。今日で1週間目とかだが今後が大変不安。

・出張
第一原理計算のワークショップに参加しに、2週間ほど前に神戸の理研に行ってきた。とりあえずポートアイランド理研陸の孤島過ぎて参る。小説なら間違い無く連続殺人が起きる。
あとは、理研の中に美大生か誰かが書いた油絵(結構大きい)がいくつも飾ってあるのだが、全体的にセンスが異常だった。人間に馬が乗っかってる絵の題名が「馬乗り」だったり、裸の人間が寄り集まって脳の形になってて題名が「know」とか。

肝心のワークショップについては、良くも悪くも至れり尽くせりという感じだった。チューターが複数人いたりする環境は非常に有難いし、指示されるコマンドを打つとバンド図や状態密度が出てきて最初のうちはかなり嬉しいのだが、擬ポテンシャルの作り方とかは授業時間内では説明されず、それを聞きに行くと自由実習時間の半分ほどが費やされるとかそんな感じ。あと、おそらく対象が理論の人ばかりではなく、企業で実験やっててその合間にバンド計算するとかそういった人もいたせいか、理論の説明が少なかったのは残念だった。

後は招待講演がいくつかあったのだが、そのうちの一つがかなり面白かった。講演のお題と直接関係のない30年前の自分の名前の入ったモデル(初めて聞いた)の宣伝(自作の「物理学者の名前の入ったモデル一覧」を配る辺り筋金入りな感じ。しかもリストがスカスカかつ方向が物性でもスピン系とか不純物系にかなり偏ってる。例えば「日本人の名前の入ったモデルはあまりない」とか言いながら朝永-Luttingerがないとか。)で大半の時間を費やすというかなりロックな講演で印象深い。
勿論本格的な講演もあったのだが(柚木先生のとか)、全体としてはやはり詳細にはそれほど立ち入らず、トピックの紹介的なものが多かった印象。

後は最終日に「京」を見せてもらうなど。最初シアターみたいなところに案内されて映画見せられてお終いかと思いきや、スクリーンが上がって京が現れる演出には迂闊にも驚いてしまった。後、中には人が入れないようになってるせいでルンバで掃除してるという話には笑った。

最終日はその足で有馬温泉に泊まりに(上で便宜上出張と書いたが、今回は自分で勝手に行ったという形で全て自腹なので)。今年は旅行にも行けなさげなので、やや奮発した甲斐あって超良かった。温泉も良かったし、会席料理もとても美味しかった。合宿中の宿が劣悪だったこともあり、感動的だった。

翌日は異人館とか見てから帰る。

・論文
修論の話をまとめましょう、という提案が先生からだいぶ前にあったのだが、中身がしょうもないので嫌だと駄々をこねて論文を書かずにいたのだが、2月ひと月かけて、中身がいかにしょうがなくとも、まとめ切るという作業を終えるまでは何もしなかった人と同義であり何も言う資格はないという事実に漸く気づき、上のワークショップ中に重い腰を上げて第一稿を書いた。しかし数日後読み直したら既に(しょうもない系の)ミスが発覚していたりして胃が痛い。学会もあるので推敲ややり取りは4月以降だろうか。