2011.07.12-14

ここ3日間はずっと研究の進展はなかった。文献漁ってみたり、手前に戻ってみたりとかで前より分かったことこそあれど(photovoltaic Hall effectではFloquetの擬エネルギーを考える必要があってその意味でのAA位相効果でギャップが生じるということとか。結局は通常のBerry位相(正確にはFloquet基底で計算したものだからより一般的だけど)で話をすることになる)。後はCastro Netoのレビューとか斜め読んでみたが、びっくりするほどグラフェンに興味が持てなくてやばい。大半が「種々の話題」に見えてしまう。なので打開策が見いだせず、やや手詰まり気味でまずい。

そんな中にもかかわらず昨日はもうすぐ終了の大エルミタージュ美術館展行ってきた。今年は大分ハイペースで展覧会行けていてかなり充実感がある(日記には書きそびれたがルドン展、アメリカ出張でのボストン美術館MOMAとメトロポリタン、ボストン美術館展、ダ・ヴィンチ展など。列挙してみると冷静に遊びすぎな感が否めないが)。
絵が少なめな気もしたが(20世紀以降のが少なかったからそう思うのかもしれない)、混雑の割にゆったり見れたので良かった。中身としては、前半が特に良かった。最初のルネサンスの部屋の、人とかを中心に大きく持ってくる配置からバロックの部屋に移って一転、一歩引いた感じの視点からの構図になる所とか、後は勿論題材が少しずつ多彩化していくところとか興味深かった。後は18世紀のフランスとイギリスの絵が対比されていたが、違いが自分の中で消化できていないのでそこは今後の課題。気に入ったのはロット「エジプト逃避途上の休息と聖ユスティナ」、レンブラント「老婦人の肖像」、ヘダ「蟹のある食卓」、レノルズ「ウェヌスの帯を解くクピド」、ヴェルネ「死の天使」、マティス「赤い部屋」。書いててかなり粒ぞろいの良い展覧会だった気がしてきたので満足。