2012.07.03-04

3日

江澤先生のセミナーに出る。中身はシリセンの物理。スピン軌道相互作用が強いグラフェンみたいなもんだけど、格子内の2サイトが同一平面上にないので電場かけてサイト間ポテンシャル効果作れたりして、電場誘起トポロジカル相転移とか、丸めて電場かけるとバンド絶縁体とトポロジカル絶縁体が共存とか。後はmeronとかskyrmionの話もしてたがよく分からず。
しかし、面白そうな話題はいくつかあったが、Kane-Meleのトポロジカル絶縁体が実現しているということ以上のものは出てくるのだろうか、というのが気になった点。

夕方は再び授業、だがガス欠でろくに聞かず。超伝導については(自分でやることはないにせよ)腰を据えて勉強したいと思っているのだが。

4日

議論が翌日に延びたのを良いことに朝はだらだらして無為に過ごす。その後は大学行って議論の準備。自分の脳内では方向性が幾分明快になったつもり。

Higgs粒子が見つかった、ということでひとまずめでたい。
とはいえ自分は中継会場みたいのにも直接は行かず、今日も大学の建物の9階の階段のところに見慣れないケーブルが垂直に下の階からずっと通ってきてるのを見て、「何でテレビが来てるのか?とか思ってたぐらいの能天気ぶりだったし、分かった時も「研究進まん…ケーブルよりも天上へ行ける蜘蛛の糸をくれ…」という感じだったのでまあ今後の展望とかはいいです。実際9階でも素核宇宙側と物性側では有意に温度差があったと思う。

しかしテレビとかでも(説明とかしづらそうな話だから予想外だったが)そこそこ時間とって取り上げててうちの大学の先生とか出てたが、二十年間ずっと書いた論文で「肯定的な結果が得られなかった」とか結論に書き続けざるを得なくて辛かった、とか言ってるの聞くとさすがに想像を絶する世界と言う他ない。