日出処の天子

始めは説明もないままのぶっ飛んだ設定とか、時折出てくるすごくやる気のない絵とかに意表を突かれっぱなしであったが、特に後半は「こう進むと味が悪いな…(話の進みも滞りそうだしもう少し穏健な方に進むだろう)」という方へ持って行くのをまるで躊躇わない(そのため話の中は大体気まずい空気が流れている)ため、それらのことが瑣末に思えるほどに面白い。ラストも打ち切りと見紛うようなすごい終わり方で驚かされるし、後日譚の「馬屋古女王」もかなり強烈。
圧倒的腕力でねじ伏せられるような感じ(こういう方向のは大好きだが)の漫画で、面白かった。

日出処の天子 (第1巻) (白泉社文庫)

日出処の天子 (第1巻) (白泉社文庫)