時速250kmのシャトルが見える

図書館で考え事してる時に、ふと目に止まってパラ見したらえらく面白くてそのまま借りて読みきってしまった本。

中身はその道のトップクラスのアスリート達にとって、自分たちの競技をやるときに「世界」がどう見えているか、という所に焦点を当てたインタビュー。一流のプレイヤーが獲得した特別な研ぎ澄まされた感覚それ自体が面白いのは勿論だが、特に対人型の競技で、そのような能力を持っていることを互いに前提とした上での読み合い、駆け引きの話は呼んでいるだけでも実に刺激的。

インタビューは著者の自負通り、彼らの見え方について切り込んでいると思うが、対談の時間が少なかったのか(1時間で語るには高密度すぎる題材、というのもあるかもしれないが)、妙に尻切れトンボ的な終わり方のものが散見されること、また見え方の獲得の過程についてさほど触れられていなかったところはやや残念だったか。とはいえ不意に読んだ本にもかかわらず、とても面白かった。
[rakuten:book:13006999:detail]