読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2010.06.25-26

日記 旅行

ローレンツ祭参加のため、金土で京都行ってきました。以下概要。

25日

朝5時起きで東京へ。新幹線の時間勘違いしてたりして、電車が少ないこともあり実際はかなり危うかったが、何とか事なきを得る。

行きは睡眠を補ったり、量子力学9章途中まで読んだり、回る順番考えたり。

京都着後も余裕こいてちんたら歩いてたりしたら、所要時間を見誤ったりしたせいでいきなり冷や汗をかくが、何とか開会式に間に合う。しかし開会式だけとっても、猛烈に放任な香りがして良い。
学科の人は結局いなかった(はず)。まあ後述するが、分野によっては明らかにこちらに来るべきだろう、あるいは外に出るべきだろう、というものもあるので、正直理解に苦しむ。

どこから行くか迷ったが、策をこらさず、凝縮系理論から回ることに。同席したのは京大に加え神戸大とか立命館大とか、西の方の人ばかり。
K上先生は予想通り、というかさすがにスマートな感じだった。あれだけ大所帯の研究室、かつ幅広い研究分野をまとめているのもかくや、といった感じ。本郷の物性理論は研究室ごとにかなり細分化されている印象があるので、研究分野決めかねている身としてはかなり羨ましい。
以前は量子スピンとかもやってたみたいだが、最近は超伝導と冷却原子気体に割と的が絞られてきているのかな、という感じ。こちらで言えば、O形研に冷却原子気体を含めた感じなのか?クエンチの話が興味深かったので、終了後幾つか質問するがこちらの能力不足であまり深くは聞けず。

入れ替わりでこの間から全てのガイダンスで遭遇している(!)慶応の人に再び遭遇。まあ向こうも「よく会いますねえ」ぐらいしかかけ得る言葉はないわな。

その後は先の話で聞いた事との絡みと「Cold atoms are very hot!」とかいう煽り文句につられて量子光学の所へ。もし院試で死亡して実験分野に流れることに相成った場合は光系を志向する予定だったので、研究紹介は楽しく聞く。Ybを用いているのが特色なようだったので、それならでは、というかそれで初めて見えた現象とかについて教えてもらえればよかった。

地下に降りて設備とか見せてもらうが、ここで自分の致命的な誤解について思い知らされる。何か光学系の実験とかなら、試料作成とか、手先の器用さが必要な作業とかはそれほどいらないんじゃあないのか、レーザー出す機械とかは買ってくればいいのだろうし、とか勝手に思っていたのだが、とんでもない勘違いで、新しい分野で何かやろうというためには、自分で独自の装置を作れるようにならないといけないらしい。そういう作業が楽しくないとやっていけないとか言われた。あと、装置がべらぼうな高さでぶったまげ。うっかり器具とか壊そうものなら奴隷とかになるのではないか、と思うぐらい。というわけで、光系を死亡するのが若干怖くなりました。まあ設備見せてもらえたし、いい勉強にはなった。

午後は基研の凝縮系見に行く。とりあえず基研は初めて見たが、外観から格好良すぎて感動した。中もきれいだし、かなり魅力的。研究室紹介は先生こそいなかったが、ポスター見たり院生の方と多少話したり。基研はやはり財力というか、設備とかが素晴らしいな、という印象。5号館の図書室は正直かなり残念なレベルだったが、基研の方はすごい(らしい)し、結構なパソコンとか本とかも支給されるとかも院生の方が強調してたし。理学部の方の人も、基研の環境いいとか言ってたみたいだし、来る前は失礼ながらあまり候補に考えてなかったので、認識がかなり変わった。統計動力学の方は何かどこでやってるのかよく分からなかったのでスルー。

後は低温とか、光物性あたりの前をさまよったりするが、時間が合わなかったり、何か入り口近くで大挙してた宇宙線かなんかの人とかが恐ろしくて回避しそこねたりしてて、結局まともには見ず。

4時からは特別講義出る。個人的にはO貫先生とK合先生、E口先生当たりが楽しみだったが、上記のどの先生も雰囲気があって、話も面白かった。しかし、話の上手さと迫力で言えば、やはりK合先生が群を抜いていた思う。あの先生の授業とかもし受けてたら、素粒子志向になっていたかもな、とか思わせるほどにはカリスマが尋常ではなかった。どうでもよいが、昔の髪が長い頃の写真しか見たことがなかったので、壇上に出てきたとき最初誰か素で分からなかった。後、途中で廊下の方ですさまじい音がして、何事かと思ったが、まさかそんなことになってたとは。ご自愛ください、という他ない。

その後は時計台の方に移動して、いわゆる懇親会みたいなの。しかし、いざ移動してみると、既に大量の京大生と思しき人達で埋まってて、こちとら知ってる人とか皆無なので疎外感ぷんぷんで、如何ともし難い。それでもまあ、凝縮系の数人の院生の方とか、助教の先生(最近本郷から移った)とかに、半ば強引に色々節操無く話し聞かせてもらったりしたけど、まあ2時間ぐらいで主にこちらの会話ゲージみたいのが尽きたのであえなく退散。低温とか、素論を見に行く元気などは到底なかった。

帰りも、雨に振られたり、バス間違えたりとかなんだりで、這々の体で宿に。泥のように寝る。

26日

朝8時前に起きて余裕ぶっこいて愚駄愚駄してたら、バスを絶妙のタイミングで乗り過ごしたりしていきなり遅刻濃厚になる。慌てて6号館に入ろうとしたら、傘をさして駆け込んできたK合先生に遭遇。走る姿の昨日の神がかった講演とのギャップが素敵でファンになった。

辛うじて院試説明会開始には間に合う。しかし、こういう催しもかなりフリーダムな感じなんだなあ、とかちょっと驚く。N谷先生とH先生とか絶えず談笑してたし。まあ雰囲気はむしろ和やかな感じで、嫌いではない。

特に何もなく、終了。午後は説明会があったようだが、散々悩んだ挙句、まあ昨日院生の人ともある程度話すとこまで行ったし、いいんじゃないのか、ということでパス。

昼飯がてら、かねてから興味のあった進々堂に行く。雰囲気が素晴らしすぎて感動。Ramseyの論文とかゆったり読めた。毎日ここで勉強したい。

その後は雨が止んだということで、思いつきで貴船を目指す。しかし、電車で蔵馬に着いた辺りから山だけあって天候が急変。雨は強くなる一方で、結局鞍馬寺までで今回は諦める。上からの景色は、雨のせいで爽やかとは行かなかったけれど、山を包む霧と、空との境界が渾然となった様子はなかなか味があった。
天気はひどかったわけだけど、それでも人がそこそこいたのはちょっと驚き。まあ人混みに会わなかったとか、雨の日に京都で山登りするなんてことは今後なかなか無いだろう、という意味では意外に悪くなかったかもしれない。

市内に戻ってきて、買い忘れていた土産のことを思い出し、百万遍阿闍梨餅の店へ。土曜限定の品がある、とかのことだったが、時間も時間ゆえ、当然のごとく売り切れ。このあたりには昨日含め3回ほど来ているわけなので、ちょっと自分に呆れつつ。

その後は腹いせとばかりに、四条の方に出て、夕飯食べたり。ここでも当初行ってみるか、とか思ったところが敷居が高そうな雰囲気を醸し出していて、逡巡してるうちに、他の人がすっと入ってってその後で意を決して入ってみたら席が満席で追っ払われるとかかなりあれな感じの紆余曲折を経て、萬屋へ。本当に美味しかった。こっち来てからろくなもの食べてなかったので(懇親会では結局飲み物のみだったのをはじめ)かなり満たされた気分に。あとはおみやげ見て帰宅。帰りの車内で量子力学9章終了。波束の散乱を摂動でやる話とか断熱定理の話はFetterでも出てきたが、日本語でまた読んでより良く分かった気がする。


まあ一日半かけて研究室紹介とか見て回ったわけですが、全体としてはやはり、ゆるいというか、自由な印象を強く受けた。それでいて人はすごいから結果が自然と出てくる感じなのかな、とか。実際、(研究室紹介とか、先生の10分レベルの話で判断するのもどうかと思うが)、素粒子理論(特に超弦)とか非平衡絡みの分野とか天体核については、はっきり本郷に比べてこちらのほうが魅力的に見えた。後、基研は事前にはかなりマークは薄かったが、行ってみて本当によさそうな環境だ、と感じた。

ただ、まあここまでの流れで薄々見えてきているような気もするが、個人的な現段階の結論としては、京都はおそらく受けないと思います。
自分の志向は幅がまだ広すぎる、という点が最大の問題点だったわけで、京都の凝縮系の扱う分野の広さがそれにマッチしているのでは、というのが今回見に行った最大の動機だったわけだけど、無論いずれは(特に少なくとも学生のうちは)一つのところに絞ってやることになるわけだしそれはどこでも変わらない(ちょうど今頃が京都だとテーマ決めと聞いたので今決まらない人間が入学2ヶ月で後腐れなくテーマ決め出来るとかは怪しい)、というのと、今回のみならず、今まであちこちで研究の話とか聞かせてもらった感じでは、自分が感じてたよりも遥かにたくさん、すごく面白そうな話というのはあるものだなあ、というのが率直なところで、そういった意味では今やることを絞ってしまっても、それ自体で(少なくとも短い期間には)後悔することはないかな、という気はする。もし本当に変えたくなったならば、その機会は後にもあると信じる。

まあ後はよく強調される実験との良い連結、とかを考えたときには、なんだかんだで本郷の方が強いのかな、とか(理学系のみならず、物性研、物工まで考えれば一層)。

今のところ脳内ではぼちぼち志望研究室候補を絞りつつありますが、今まで節操無くあっちゃこっちゃ回って、環境良いところとか面白そうな話とかって言うのは思いのほか沢山あると分かったのは凄くいい経験になったと思う。正直(特に)自分の学年のそのまま持ち上がりみたいな閉鎖性のようなものに安易に乗っかっていたら、と思うと少し恐ろしくなる。

何か最終段階みたいな雰囲気を醸しつつあるが、来週火曜も普通にこの間行きそこねたA木研の研究室訪問させてもらったりするので逡巡はもう暫く続くかも。ただある程度は(さすがに)固まりつつある。

棋聖戦は羽生名人勝ちで防衛。おめでとうございます。しかし3タテとは挑戦者とタイトルホルダーの調子の差が歴然と出た印象。

追記 大学の授業を当然のごとくブッチして京都に行ってたわけだが量子光学のレポが出るのを完全に失念していた。回収するのを忘れないこと(自分へ)。