2010.02.27

27日

午前中は月曜のゼミに備えてハーケン読みなおし。
午後から日本選手権見に行く。結果は学生日本一の東京大学が社会人日本一のNECに4−3勝ち。おめでとうございます。4本立て続けに取って、勝ちが決まるのこそ早かったものの、その後はNEC側の二大エース含む3人が三本とり、見た目よりも遥かに激戦だった。最後まで残って観戦出来なかったのが残念。
もう昨年のように四日がかりで図面用意して、全ての対局の記事書く元気はないが、見た感想とか。

大将戦
主将対決は予想通り相振り。2年前の日本選手権の五将戦と途中まで同じに進み、そこから先手の受け、後手の攻めといった構図。らしい力強い受けが出て先手ペースになったと思ったが、薄みをつかれて逆転模様。そこからの頑張りがまた素晴らしく、再逆転までありそうだったが、最後は後手玉が寄らず後手勝ち。しかし大将戦にふさわしい大熱戦だったと思う。しかし名実ともにアマトップの清水上さんとこれだけの死闘を演じるとは今更ながらただただ強いなあという他ない。

副将戦
やや予想外の先手居飛車対後手三間飛車へ。こういう形に疎いので、よく分からないが、穴熊に組めては先手持ちか。そこからの堅陣を背景にした戦い方も上手く、途中はもつれたかと思ったが、最後は攻めつづけて先手勝ち。穴熊の上手さが勉強になった。

三将戦
馴染みのない戦型ということもあり、断続的にしか見ていなかったのだが、気がつけば先手は駒得+馬+相手の悪型を得て大優勢。以下も無難に勝ち。先手は学生将棋の有終の美を飾るにふさわしい内容で危なげない勝ちだったと思う。4年間お疲れさまでした。

四将戦
去年の角頭歩に引き続いての奇策パックマンの採用。しかし先手が自重かつ無策な駒組みをしたので、ド作戦勝ちに。その後は先手の無茶な動きを咎めて、しっかり勝ち。しかし何をやっても自然に綺麗な将棋になって、自然に勝つところは本当に凄い。これが才能か。

五将戦
先手中飛車対後手△6四銀型から小競り合いが始まるも、結局千日手に。指し直し局はゴキゲン中飛車丸山ワクチンだったが先手の工夫がそのまま厚みによる作戦勝ちにつながり、そこから後手も食い下がるも先手勝ち。模様の良さげな千日手局を逃げられたのが惜しかった印象。

六将戦
矢倉模様だったが、先手が早囲いから棒銀に出たのが巧みだったようでペースを握る。後手も玉を右側へと移して頑張るが桂損となって先手優勢に。しかし甘く入った桂打ちに狙いのカウンターが決まって流れが急変。一辺に後手良しになり、そこから先手も嫌味嫌味と迫り、きわどく追求するも結局後手勝ち。辛抱の良さ、良くなってからの手の伸びる感じなど、終わってみれば後手の持ち味が良く出た将棋、という印象。来季は大変と思うが頑張ってください。

七将戦
角換わりからあっさり千日手に。指し直し局もまた角換わりだったが、先手の不可解な手を咎めて徐々に模様を拡大して、気がつけば左辺の重たい駒は全て働き、駒はド急所へ。以下幾許も無く寄せて終了。終始落ち着いている感じで、すごく強かった。