3月のライオン 12

自分でもちょっと驚くほど、まるで楽しめなかった。理由は謎。 後、先崎コラムで藤井システムが「奇襲戦法」扱いになっている、という耐え難いものを発見してしまったので、本編ともども非常に評価が低い。3月のライオン 12 (ヤングアニマルコミックス)作者:…

草の花

残念ながら自分が賞味期限切れなのか、汐見はただの駄目人間(裏表紙には「研ぎ澄まされた理知ゆえに」とか書いてあるが、それとは裏腹にかなり程度の低い部類と言う印象)としか思えず、どっと疲れが来た。草の花 (新潮文庫)作者: 福永武彦出版社/メーカー:…

バーナード嬢曰く

評判が良いのを知りつつ、軽視してしまっていたがkindle unlimitedに入ったのを良い機会と、先だって漸く読む。 読んでいる最中、主人公のミーハー根性(が、一方で実に堂々として清々しい)や、神林さんのマニア特有の真剣さ故の面倒臭い感じ(と主人公に対…

ニンテンドー・イン・アメリカ

「ドンキーコング」からはじまってWii、3ds、そしてその先の展望まで含め、マリオシリーズを通じて任天堂の一代史(アメリカでのだが)を描く本。黎明期のエピソードなどそれ自体面白く読める一方で、実に情熱的というか、著者のマリオ愛が素晴らしく、各ゲ…

読書について

読みながら大変険しい顔にならずにはいられない、と予め分かっていたとしても避けては通れないものがある訳で。という訳でようやっと読む。 やはり「思索について」の「読書は他人に考えてもらう行為」というのが最も強い印象を受けた部分か。能動的な読み方…

淡島百景

雰囲気が良い(あまり特訓的な場面や激しい競争みたいのが出てきてないのが、どうなのか気になる点ではあるが)。今後にも期待。淡島百景 1作者: 志村貴子出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/06/19メディア: Kindle版この商品を含むブログ (3件) を見る

ナニワ金融道

これは名作。今でこそ散見される、「決め事」の重さを知らしめる身も蓋もない系の漫画の元祖というだけでなく、労働(ここでは対価としてお金を得ることができる何か行為、という程度の意味)、生きていくことの大変さといったウェットなものも実に身にしみ…

人間の大地

甘々な人間賛歌と、飛行機から見る荒涼とした惑星の描写や、砂漠不時着時の描写に見られるような冷静なリアリズムの美しい同居。全編どれもが魅力的だが、特に「飛行機」、「飛行機と惑星」、「砂漠の中心で」は素晴らしい。人間の大地 (光文社古典新訳文庫)…

銀河英雄伝説 3

イゼルローン攻防戦。漫画的には面白いが、未来と思しき話なのに戦術については大して進んでいないように見えて(それどころか、駆け引き的な要素の多層性に欠けるために原始的にすら見える)、出てくる人が主人公格含めてあまり賢そうに見えないのでいまい…

量子コンピュータ手習い

(ミーハーなので)最近加熱気味の量子コンピュータの勉強をしてみたいな、と思って。まあ普通なら黙ってNielsen-Chuangを読むのだろうけど、横着して何か和語の文献がないものか(ちなみに前述の本の和訳が既に出ているが、どうやらもう絶版らしく馬鹿高な…

チャーリー・ブラウン なぜなんだい?

癌になってしまったジャニスとその最大の友人であるライナスの関係を中心としながら、身近な人がある日突然難病になった時、という重い問いを扱った作品。 序盤こそスヌーピーやサリーによる、らしさ溢れる笑いを誘う場面が見られるものの、後半に進むに連れ…

深層学習(機械学習プロフェッショナルシリーズ)

勉強会で春から読んでいたが、やはり他の人の発表を聞くだけではなかなか分からない所も多く、もう一度読み直して先日読了。 全体の感想としては、和語で読める数少ない成書の一つであること、ニューラルネットの知識も含めて、ほとんど予備知識無し(大学1…

まなざしの地獄

(社会学の素養がないのもあって)非常にどう読んだものか悩ましいという印象を受けた。主張される内容は確かに重要な側面からの指摘を孕んでいるように見えるが、一方でその結論・ストーリーがまずあるようにも見えて、途中にたまに挟まれるデータとその「…

研究を売れ!

ソニーCSLを舞台にした、「研究営業」の仕事の内容の紹介本。特にCSL研究所という、基礎的な領域を対象領域に入れた研究所において、在籍する各研究者の研究を中長期的なスパンで事業へ結びつける、のみならず研究の意義を社内外にアピールしていく、などの…

ダンジョン飯 3

サバイバル感溢れる魚介類祭り(「蒲焼き」がエグいのは、もしかして昨今の保護の風潮を受けてだったりするのだろうか)。それはさておき、マルシルさんの百面相の破壊力が増す一方の気が。ダンジョン飯 3巻 (ビームコミックス)作者: 九井諒子出版社/メーカ…

文藝別冊 イエス

寄稿されたものの中では、立松芳雄と吉松隆のものが面白かった。 前者はイエスと言うバンドの特色(大雑把に言えば、各人きわめて個性が強く集合体として初めて奇跡が生じたという内容)とルーツ(ブルーフォードの自伝にもあるような、ブルースなどではなく…

イシス

表題作は、さすがの安定感。全体的に、萩尾望都作品のいくつかに近いテーマが山岸流にアレンジされているものが多い気がする(「ハトシェプスト」は「半神」を想起させるし、「雨の訪問者」などもも描かれても全くおかしくないような気がする)。むしろ深い…

ジョジョリオン 13

急に面白くなってきたのはもしかして、終りが近いのでしょうか(これまでの各部の展開に鑑みても)。ジョジョリオン 13 (ジャンプコミックス)作者: 荒木飛呂彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/07/19メディア: コミックこの商品を含むブログ (15件) を見…

永遠のファシズム

20年ほど前の文章でありながら、今読んでもその問題意識は古いものになっていないという気がする。歴史は繰り返す、というべきか。 表題作の「永遠のファシズム」の条件14項が有名なのかもしれないが、個人的には移民問題とプリブケ事件を題材に、空間・時間…

黒博物館 ゴーストアンドレディ

「漫勉」の衝撃を耳にして以来、気になってはいたのだが、ようやっと読む。 話は天然記念物並みの展開で(特に前半は読んでいる方が恥ずかしくなる感じ)、かつ前提を掘るでもなく、活かし切ってもいない(ので話に乗れない間は、むしろ深みのない話に見える…

ユリイカ 2002年7月号

高野文子特集。大友克洋と高野文子の対談が大変良い。漫画からもそうだが、恐るべき知性と芯の強さをひしひしと感じる。平伏すしかない。 魚喃キリコとの対談も上ほどではないが面白くはある。ただ、特集対象であるはずの本人が聞き手的になっている嫌いはあ…

不平等との闘い

説明は明瞭だが、内容は難解。モデルのあたりは何だか狐につままれたような気分。不平等との闘い ルソーからピケティまで ((文春新書))作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/05/20メディア: 新書この商品を含むブログ (25件) を見る

働くことの哲学

誰しも避けては通れぬ「働くこと」に関しての問いを取り上げた本。題材とされる問いは最近かまびすしい、「仕事の終焉」や、仕事を通じた自己実現についてどのように考えるべきか、といった興味を惹かれるものであり、かつ語り口はきわめて平易で分かりやす…

汐の声

「天人唐草」に続いて読む。表題作は猛烈に「怖い」というので有名なのは知っていたが、まさか心霊系のものがそれ程までに恐ろしいとは思えず、気軽に夜読み始めるが、とんでもない失敗であった。 兎に角嫌な感じを出すのが上手いのと、作者得意の腑抜け主人…

漫画アシスタントの日常

非常に高いプロ意識とシビアな世界が濃縮された形で、大変面白い。(何だかきりが良くてここで一旦〆なのかもしれないけど)続きもぜひ読みたい。 (が、個人的には読んだタイミングが「ルートヴィヒ」、「天人唐草」に引き続き、で、駄目人間に厳しい作品続…

ドリフターズ 5

1年以上待ったけど、何だか終わりが遠くなさそう?ドリフターズ 5巻 (ヤングキングコミックス)作者: 平野耕太出版社/メーカー: 少年画報社発売日: 2016/06/06メディア: コミックこの商品を含むブログ (31件) を見る

天人唐草

先日のFlowerに掲載された萩尾望都―山岸凉子の対談で、萩尾望都が「どうしてもこの話がしたくて」と持参(!)したのを見て、読むことに。 が、抑圧的な親に人形のようにされた主人公のあまりに悲惨な末路が描かれる表題作や、病弱な体とそれによる祖母によ…

脳・心・人工知能

数理脳科学・数理工学の第一人者による一般向けの著書。内容は脳科学のモデリング(記憶のモデルや学習のモデルなど)部分が多く、人工知能、心の話題は研究の歴史の概説。 文章は平易で分かりやすい。また、数理脳科学や情報幾何にとどまらず、誤差逆伝播法…

flowers7月号

40年ぶりの「ポーの一族」連載(最近こうした、非常に喜ばしくも「いまは本当に2016年なのだろうか」的な混乱を感じてしまうものが多い)につられて買う。 絵は全体的に今様だが、特にアランの髪型が以前のものとかなり異なっていて、認識に時間を要した。話…

少女ファイト 13

面白くなってきた(ギャグセンスは相容れぬが)。次巻も楽しみ。少女ファイト(13) (イブニングコミックス)作者: 日本橋ヨヲコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/05/23メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る

銀河英雄伝説 2

思ったより淡々と進む感じね。銀河英雄伝説 2 (ヤングジャンプコミックス)作者: 藤崎竜,田中芳樹出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/05/19メディア: コミックこの商品を含むブログ (9件) を見る

Python言語によるプログラミングイントロダクション

Pythonの勉強をする必要をひしひしと感じていたのと、ちゃんとした教科書で作法とかアルゴリズムなどの基礎の部分を勉強してみたいと思ったので、まさにうってつけとばかりに飛びついたが、予想を超えて良い本であった。 基本の部分とアプリケーションの部分…

研究不正

20世紀以降の国内外の研究不正に関する要約。非常にコンパクトに纏めてあり良い本と思う(しかし、最後の方の「研究不正研究」についてはことさらに強調するほどのことではなかったのでは、という気はする)。 それにしても内容的に読んでいて精神を削られる…

訪問者

表題作が図抜けて素晴らしい出来。「神」の位置づけの変遷(「トーマの心臓」などの「赦す役割」から、「裁く役割」へと移行するような)が見えて興味深い。 「城」や「エッグ・スタンド」はいまいちか。「天使の擬態」は意外にも見える導入(学校生活、新任…

量子推定

今迄名前を聞いたことがある、という程度のぼややんとした知識しかなかった分野だが、今日こんな物を見つけてしまって、大変興味をそそられる(ささっと眺めた程度だが)。 http://arxiv.org/pdf/1604.08506v1.pdf ちょうど先日こんな本も出たので読むべし、…

異世界の色彩

「闇に這う者」よりこちらの方が好み。理解不可能なものへの生理的な恐ろしさと、逃げ出すという選択肢を選び取れない絶望。異世界の色彩 ラヴクラフト傑作集 (ビームコミックス)作者: 田辺剛出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン発売日: 2015/09/26…

電力自由化がわかる本

経緯や事業者の動向に関してあっさり書いてある本。電力自由化がわかる本作者: 木舟辰平,柳沼倫彦出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2016/04/02メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る

封神演義11、12

最終巻。最後の方はあまり風情とかはなく(とはいえラストは良いが)、ただ戦いばかりだが、全体としてはやはり素晴らしい。封神演義 11 (集英社文庫 ふ 26-17)作者: 藤崎竜出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/04/15メディア: 文庫この商品を含むブログ (2…

現代という時代の気質

「波止場日記」のアフォリズム的な文章を読んだ時は、成る程と思わされた気がするのだが、あまり長い文章を書くのとか、歴史をちゃんと調べてそれに基づいて何かを主張する(主張が先立つのではなく)、といったことには向いていないということなのだろうか。…

日本は「パッケージ型事業」でアジア市場で勝利する

何だか色々問題点の列挙や提言がなされていたり、国内外の事例はいくつも載っていたりではあるのだが、情報の単なる集積に等しいというか、なぜ「この事例」なのか、という観点や、定性的な通り一遍の話を超えた考察とかは皆無。話としても思想に基づいた首…

甲子園の空に笑え!

表題作と「ゲートボール殺人事件」は正直微妙なのだが(作者の天邪鬼というか、皆が同じようなステレオタイプでやってる所への反感は分からんでもないが…という気分)、「銀のロマンティック…わはは」が超絶名作。 らしさ満点の良くも悪くもの力の抜けた感じ…

波止場日記

「沖仲仕の哲学者」とも呼ばれる筆者が日記の形で約1年にわたって記した、日々の労働の中での思考の過程。 淡々とした生活とその中での思考の断片の描写を通じて、大衆に対する知的生産力・創造性への信頼と、いわゆる「知識人」への強い反感という筆者の通…

闇に這う者

今まで手を出せずにいた領域だが、表紙の絵に引きつけられたので。全編通して、ただ、そこにあるものに足を踏み入れたが最後、といった蟻地獄(ただしドライではなく粘度たっぷりだが)的な恐ろしさが素晴らしい。しかもそれでいて、怪異として語られる側は…

将棋界の巨人 大山康晴忍の一手

将棋世界の付録を集めて作った本。題材となる大山将棋は素晴らしいのだが、本としてのクオリティはかなりいまいち。まず問題の解答と大山の伝記的なエピソードを同一頁に織り込む形にしているのにもかかわらず、伝記と問題の年代がかなりずれていてストレス…

名人

終身名人制最後の名人である秀哉名人の、病に蝕まれながらの最後の対極となった引退碁の観戦記の形を取りながら、囲碁を極めんとした名人の最期と、囲碁が「芸」としてあった一つの時代の終わりを描いた小説。 引退後の勝負の中での僅かな瞬間を切り取った風…

封神演義9,10

仙界大戦も終わって、いよいよ終盤へ。ちょっと駆け足気味か。 しかし、この辺り(「太上老君をめぐる冒険」ぐらいか)から、週刊誌でリアルタイムに読んだので懐かしい。封神演義 9 (集英社文庫 ふ 26-15)作者: 藤崎竜出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/…

ジョジョリオン 12

何だか徐々に面白くなってきていないだろうか?あと表紙も良い。ジョジョリオン 12 (ジャンプコミックス)作者: 荒木飛呂彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/03/18メディア: コミックこの商品を含むブログ (17件) を見る

詩人と狂人たち

「向こう側」と「こちら側」の境界上に立つ存在としての、「探偵」。主題といい、通常の論理の連続による推理とは程遠い形で解決が与えられる形式といい、古さを感じない。我々の世界の認知の仕方というものが、いかに限定的なものか。気に入ったのは「おか…

応天の門 5

謎解き色は薄れつつあるが、これはこれで。安定感が出てきて大変良い。応天の門 5 (BUNCH COMICS)作者: 灰原薬出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/03/09メディア: コミックこの商品を含むブログ (9件) を見る

シェルプログラミング実用テクニック

ちまちま読んで、昨日読み終え。大変良い本だった。内容自体が分かりやすくためになるが、それだけでなく他の教則本と違って、非常に一貫した思想を感じるのが良い。(見た目に惑わされず)全てはデータと思って、それを適切に処理する、それには(必ずしも…