ニンジャバットマン

天気にせよ行事にせよ何かと気が滅入る季節である6月ではあるが、その中での精神安定要素の一つとして期待するところ少なくないものがあったこの作品(バットマンには詳しくないのだが)。 感想としては、ともすれば我に返って疑問符を浮かべてしまいそうに…

百億の昼と千億の夜

最近漫画成分が不足しており、二週間ほど前に読む。確かに阿修羅王は魅力的だし、序盤の風呂敷の広げぷりは引き込まれるところではあるのだが、中盤以降の収束の煮えきらなさが何ともはや(おそらく原作由来だとは思うのだが)。 百億の昼と千億の夜 (秋田文…

ZERO

出だしから一貫して予定調和的な世界が繰り広げられる、とばかり思っていたところ、見事に足元を掬われることに。してやられた感。 それにしても既に光る絵と擬音、間の独特さ。 ZERO―The flower blooms on the ring………alone. (上) (Big spirits comics spec…

「社会調査」のウソ

ともすれば結果だけが取り沙汰される「社会調査」についてはその妥当性が疑わしいものも多く、相当慎重かつ批判的に見ないとだめ、という本。 ためにならないことは無いのだが、本文で取り上げられる例などを見ていると、どちらかというと社会調査の手段の不…

プーシキン美術館展

タダ券を手に入れたので先週行ってきた。が、こちらのピントが合っておらず、思ったほどではなかったか。気に入ったのはコルテス「夜のパリ」、シスレー「霜の降りる朝、ルーヴシエンヌ」(「ダージ」のジャケか、とか言いたくなってしまう)。

将棋界 20代の逆襲

高見新叡王誕生記念、ということで。 つい最近公開されたインタビュー、とても面白いので宣伝。 news.livedoor.com これを読むと、確かに応援したくなる。今回のシリーズはまくりだらけだった、とはいえ今後に期待したくなるところである。 で、(例によって…

至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

先日行ってきた。終盤かつ連休だったのでえらい混みようでしびれた。 しかし、中身は当初の予想を上回るものであった。初っ端のフランス・ハルスの「男の肖像」の印象派との類似性、という指摘であるとか(デカルトの肖像画の作者か!ということに後に気づく…

ボルヘス怪奇譚集

寝る前にちまちま読んで先日終了。(ホラーとかの印象がちらつく)「怪奇」というより「怪異」とか「怪力乱神」とかのイメージ。 読み出す前は軽い気持ちで手に取り完全に油断していたが、初っ端の「死の宣告」で強烈なパンチを貰う。ただ、その後はそれ程で…

太陽がいっぱい

連休中に日本橋で見る。 見ている間はアラン・ドロンの超絶美にひたすら感嘆することしかしていなかったが、どうも終わってから調べた所、色々含むところのある映画である(ボートで隔離の結果、リプリーがひどく日焼けするのが、とか言われても全く見ている…

2018.04.07

高校の同級生の結婚式であった。いわゆる中高の部活をともにした人の、こういった場に呼ばれるのは初めて。最近はヨッシーアイランドの「ビッグけめくじ」も吃驚の心臓への毛の生え方ぶりなので、知人の結婚でどーこー言うこともないのだが、数週間前に「中…

同期現象の数理

3月31日、4月1日は遂に開放されたので、地の利を活かして書泉グランデでの千葉先生の非専門家向け講義に出てみたのであった。 数学者 千葉逸人先生 集中講義『同期現象の数理』 - 書泉/神保町・秋葉原 内容としては、力学系の初歩の考え方から初めて蔵本模型…

ZABADAK 32nd

3月は絶望的な労働環境に有ったので、その間の事を文章化出来ていなかったが漸く余裕が出てきたので日記につけておく。 猛烈繁忙期の中ではあったが、(Play your daysの後は行っていなかったこともあって恐る恐る、という所もありながら)死ぬる思いで時間…

私の少女マンガ講義

2008年のイタリアでの講義と、その後のインタビューをまとめた本。イタリアでの講義については自らの作品の紹介もありながら、むしろそれらも一部としたような少女漫画の歴史、といった話の作りにした所は興味深いとはいえ、強い印象を残す所はそれほどなし…

ダンジョン飯 6

食事の場面が少ない、ということで徐々に面白さも減退してきている気が。何だかこの人のこれまでの芸風が出づらいというか。 ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス) 作者: 九井諒子 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/04/13 メディア: コミック この商…

銀河英雄伝説 10

何だか滅茶苦茶面白いのですが。これを頼みに暫くはやっていきます。 銀河英雄伝説 10 (ヤングジャンプコミックス) 作者: 藤崎竜,田中芳樹 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/04/19 メディア: コミック この商品を含むブログを見る

二匹目の金魚

岩波DSの記事で何となく気にはなっていた著者であったが、これは面白い! 「日常(というにはどことなく奇妙すぎるが)の謎」の新しい形なのだろうか。既刊も興味を惹かれる。 二匹目の金魚 作者: panpanya 出版社/メーカー: 白泉社 発売日: 2018/01/31 メデ…

数理科学 4月号

こちらはこちらで「研究者はいかに問題を設定しているか」という凄いテーマに対して、執筆者も錚々たる面子で大変面白い特集であった。一方で、自身の研究紹介の域を出ないものではなく、ある程度抽象化した上での話を展開されていたのは理論の先生が主、と…

数学セミナー 4,5月号

久しぶりに読んだ。 4月号については特集記事のエッセイの人選は興味を惹かれるものであったが、(特に純粋数学よりもその応用とか、物理・情報といった周辺領域に行くほど)実際の記事の内容は希薄であった。 唯一面白かったのが伊庭先生の記事で、「数学」…

銀河英雄伝説 9

一貫して面白い。ところでアニメの方は何だか集中できず、ちゃんと見れていない。(ヤンが漫画よりも分かりやすく傲慢でいけ好かない感じな所は良いのだが) 銀河英雄伝説 9 (ヤングジャンプコミックス) 作者: 藤崎竜,田中芳樹 出版社/メーカー: 集英社 発売…

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

1月ぐらい前に読む。題材はセンセーショナルで面白いのだが、最後の方(第4章)はかなり怪しい。そこを除いてもストーリー有りき、という気がしてならないのでかなり引いて見る必要があるという印象。 AI vs. 教科書が読めない子どもたち 作者: 新井紀子 出…

Chai

自分用メモ。 たまたま存在を知ったが、聞いてたまげた。"Beat"の"The Howler"よりも遥かに魅力的。"Absent Lovers"もそうだが、やはりライブが彼らの真の姿ということか。 www.youtube.com

結んで放して

何とも他人事とも思えず胃が痛いがこれは良い。 結んで放して (アクションコミックス) 作者: 山名沢湖 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2016/11/28 メディア: コミック この商品を含むブログ (1件) を見る

麦秋

3月の繁忙期に見る。冒頭に始まり、なんでもないような日常を飽きさせずに見せる手腕と、口には出さねど通底して流れる戦争の痕、というだけでも見た絵画と思いきや、最終盤の唐突にも見えかねる結婚からの、音を立てるような「家族」の終焉と最後の余韻。こ…

劇画 ヒットラー

個人としてのヒトラーに焦点を当てた内容。ほとんど知識がなかったので興味深い。 劇画ヒットラー (ちくま文庫) 作者: 水木しげる 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1990/08/01 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 28回 この商品を含むブログ (51件) を見…

入門 公共政策学

「公共政策」のしくみの解説としてはある程度整理されていると思うのだが、「公共政策学」というものがどのような学問なのかについては見えづらい。 入門 公共政策学 - 社会問題を解決する「新しい知」 (中公新書) 作者: 秋吉貴雄 出版社/メーカー: 中央公論…

藤井五段朝日杯優勝(新しい時代の始まり?)

昨日は誇張抜きに歴史的な一日になりかねない、ということで殆どWebの中継に釘付けであった。一方で藤井五段以外に残った三人が正直かなりの手厚さということで、流石に優勝は厳しい、というのが事前の個人的な見立てであったのだが… 蓋を開ければ準決勝、決…

ギルバート・グレイプ

午前10時の映画祭でやっていたので、先週日本橋で見る。ワインズバーグ・オハイオもそうだが、この手の凄まじい閉塞感とそこからの開放、といった話(アメリカ的?)に自分は弱い。という訳であざとさもあるとはいえ、大変良かった。それにつけても子役の…

乙嫁語り 10

非常に安定感があって安心して読めるので、気分がやさぐれたときには良い。 乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス) 作者: 森薫 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/02/15 メディア: コミック この商品を含むブログ (3件) を見る

月を売った男

とある元ネタを知るべく、表題作とその後日譚の「鎮魂歌」のみ読むが、これも大変良い。こういう話だと、やっぱりいかに序盤でハリマンの「能力」を信じさせられるか、といった所が勝負かな、と思うわけだけど、成功していると思う。「夏への扉」のみで軽視…

H・P・ラヴクラフト 世界と人生に抗って

ウエルベックのラヴクラフトに対する、「この人は『こちら側』の人だ」という思いがガンガン伝わるような、入れ込みの書かせたる文章。これはこれで。 後装丁が格好良い。 H・P・ラヴクラフト:世界と人生に抗って 作者: ミシェル・ウエルベック,スティーヴン…