ボルヘス怪奇譚集
寝る前にちまちま読んで先日終了。(ホラーとかの印象がちらつく)「怪奇」というより「怪異」とか「怪力乱神」とかのイメージ。
読み出す前は軽い気持ちで手に取り完全に油断していたが、初っ端の「死の宣告」で強烈なパンチを貰う。ただ、その後はそれ程でも、とか思っていたのだが、「ふたりの王とふたつの迷宮の物語」を目にしてまた油断ならない、と言う気分に。(「アレフ」に同じものが載っていたが、してみるとこの本はどこからどこまでが他の出典によるものなのやら…)
- 作者: Jorge Luis Borges,Adolfo Bioy Casares,ホルヘ・ルイスボルヘス,アドルフォビオイ=カサーレス,柳瀬尚紀
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2018/04/06
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
2018.04.07
高校の同級生の結婚式であった。いわゆる中高の部活をともにした人の、こういった場に呼ばれるのは初めて。最近はヨッシーアイランドの「ビッグけめくじ」も吃驚の心臓への毛の生え方ぶりなので、知人の結婚でどーこー言うこともないのだが、数週間前に「中高」、「☓☓(高校の名称)」などでこの日記上で凄まじく検索が行われた後が見えたので、(大したことは書かないが)一応。
場所自体は某名人戦でおなじみの所で、死ぬまでに行ってみたいと思っていた所であったので、こうした機会に行けてラッキー感はあった。確かに(近場にも関わらず)落ち着いた感じのよいところ。
式自体は、そうですね、新郎新婦二人のチョイスだと思うのですが、曲を(式場で準備されているものと思しき、ありきたりのポップな曲をかけるのではなく)ミュージカルからのものにしていたのが良かったと思いました(ラインナップのうち元が分かるものは少なかったが)。結婚式の曲で(自分のチョイスで曲を選ぶという発想がなかったので)終わってからは、プログレ縛りで、こういった場面に使って大きな違和感を生むことなく、式中のBGMを構成することは可能だろうか、などとどうでも良いことを考えていた(結構できそう)。
その他色々な面について、どことなくimplication(というと大げさかもしれないが、非常に広いスペクトルで、こういった考えであるとかこういった文化的背景が、こういった現実の形に結実しているのだなあ、的なものという程度の意味。暗示、というべきか)を感じる場面はあったのですが、そういったものを含めて思い出に残る良い式であったのではないでしょうか。
同期現象の数理
3月31日、4月1日は遂に開放されたので、地の利を活かして書泉グランデでの千葉先生の非専門家向け講義に出てみたのであった。
数学者 千葉逸人先生 集中講義『同期現象の数理』 - 書泉/神保町・秋葉原
内容としては、力学系の初歩の考え方から初めて蔵本模型の平均場での相転移の簡単な解説(プラスαで最後の方に先生の最近の研究の概要をさわりで)、というものであったが、先生の本筋とは関係ないところでの発言の風変わりさ(割とナチュラルな所から出てきている変さだと個人的には思うのだが、その出力のされ方には高度に制御されたものが感じられ、知性を感じる)と、数学の話の明快さ、更に聴衆への質問へは(無駄なことは決して言わず)必要十分な内容を即答する様に猛烈に衝撃を受けた。学生の頃はあまりこういったところで質問などしなかったのだが、図太くなったこともあり、3回も質問してしまった(いずれもクリアな回答が帰ってきた)。
日頃は自他共に頭に靄のかかったような状況で業務を行うような環境で、日々頭の悪くなることを痛感しながら暮らしているわけだが、久しぶりに明瞭さというのものを目にして刺激的な日であった。
ZABADAK 32nd
3月は絶望的な労働環境に有ったので、その間の事を文章化出来ていなかったが漸く余裕が出てきたので日記につけておく。
猛烈繁忙期の中ではあったが、(Play your daysの後は行っていなかったこともあって恐る恐る、という所もありながら)死ぬる思いで時間を作って行ってきた。
会場は定番の東京キネマ倶楽部であったが、通常の抽選であったにも関わらず、席が前から5列目とかの超良い場所でびびる。周りも明らかに年季と気合の入ったファンしかおらず、予習不足の身には何だか申し訳ない感じでさえある。(実際にはおっかなびっくりな様子を見てか、開始前に会話してくれた方とかもいたが)
さて中身だが、「ここが奈落なら〜」からの曲が多いという読みは当たりつつも、それ以外にもIKONからの曲が多めであったりで、予想よりもプログレッシブであったのが嬉しい誤算。とりわけ「赤い鹿の伝説」(歌詞付き!)にはたまげた。
一方で、古めの曲についても(自分は生では聞いたことがないような)「夜毎〜」であったりとか「小さい宇宙」(最近徐々に好みになりつつあった所、はじめて直で聴いた)とかの曲が、新しい編成の中でこれからも演奏され、それを聴けるということへは嬉しさがあったり。2年前の「Play your days」のときには男声ボーカルの所は流動的な感じもあったので、もしかして定常的には演らなくなるのかな、という気さえしていたので。
個人的には最も良かったのは、「Harvest Rain」だったか。キーボードの仕事ぶりが絶妙で震撼。
今の姿にとても心を動かされたので、また時間を作って聴きに行きたい。(このGWのライブも「休まない翼」をやったとのこと!嬉しい驚きが絶えない)
私の少女マンガ講義
2008年のイタリアでの講義と、その後のインタビューをまとめた本。イタリアでの講義については自らの作品の紹介もありながら、むしろそれらも一部としたような少女漫画の歴史、といった話の作りにした所は興味深いとはいえ、強い印象を残す所はそれほどなし。どちらかというと2章のインタビューの方が面白かったり(ギャグ漫画への意識とか、他の漫画家の特色に関する言及とか)。
ダンジョン飯 6
食事の場面が少ない、ということで徐々に面白さも減退してきている気が。何だかこの人のこれまでの芸風が出づらいというか。