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ZABADAK 30周年記念演奏会@東京キネマ倶楽部

正直聞くのが恐ろしくも有りつつ(行ったのは1日目だけで、2日目はどういった形だったのか知らなかったので)、意を決して、だったのだが、圧巻の一言。素晴らしかったです。注がれてきた時(そしてその中での人)の厚みを感じずにはいられない。

地方消滅

賛否両論あるようだが(数字の取扱については素人には俄には賛否双方の妥当性がわからない部分もあったが)、(直結しない分野の)今後の見通しなど、何を考えるにあたっても、人口急減で今までのように機能しなくなる地域が存在する(その一方で一極集中は起こりつづける)という(シナリオが予想される)ことは、念頭に置いておくべき内容ということを再認識、という感じ。

 

 

妖怪ハンター

過去に読んでいる部分もありつつも、「地の巻」、「天の巻」、「水の巻」(最も古い「地の巻」から時系列順になっている)に通して読むのは初めて。

しかし、出来栄えとしては、やはり最初の「地の巻」が一線を画している。なかでも「生命の木」(この前遠藤周作「沈黙」映画版を見ていたので今更気付いたが、「沈黙」の題材と割とリンクする部分もあるが、その描き方に関してはっきり言ってこちらの方が上を行っていると思う。「沈黙」の限界が一神教的世界観に由来するのでないか、ということが改めて「生命の木」を読んではっきりさせられた)、「闇の客人」は唯一無二。未来永劫残るものと思う。

一方で、「天孫降臨」を題材にした「天の巻」は、元の話にしたがって話が展開されるだけ、という感じであまり面白みを感じず。「水の巻」は雰囲気こそあれど、粘着質系の気味悪さの方に行っていて、あまりカタルシス感はなかったり、という感じ。

 

 

妖怪ハンター 地の巻 (集英社文庫)

妖怪ハンター 地の巻 (集英社文庫)

 

 

 

妖怪ハンター 天の巻 (集英社文庫)

妖怪ハンター 天の巻 (集英社文庫)

 

 

 

妖怪ハンター 水の巻 (集英社文庫―コミック版)

妖怪ハンター 水の巻 (集英社文庫―コミック版)

 

 

 

囲碁AI新時代

囲碁はルールも分かっていない程度、ということもあったのだが、千田五段のプッシュも見て、読む。1章、2章の具体的な部分は予想通り理解は難しかったが、著者の文章自体はかなりわかりやすく(今の囲碁AIが得意とする「大局観」的な部分と「局所の読み」の部分をどのように両立させるか、という問題意識がクリアに提示されている)、また人柄が伝わってくる感じのもので楽しく読む。

MCTSというアルゴリズムの存在を初めて知った(プレイアウトの話は過去に聞きかじりで知って、驚いた記憶があったのだが)。創薬機械学習とかでも使われるらしい。

やはり囲碁は(将棋を反面教師に出来たのか)非常に大人な受け止め方をしているし、何より新しいものに好奇心を持って飛び込む姿勢がトップに見られるのが、非常に開かれた印象を与えていると言うのを再認識(イ・セドル九段もそうだし、銘エン先生がコンピュータ囲碁に興味を持って助力を申し出る、というのも。もっとも将棋界にも勝又六段とか西尾六段とかいる訳なので、個人レベルの問題かもしれないが、業界としてトップがどのようなスタンスか、というのは非常に大きい)。一方で、将来のプロのあり方に答えを出し切れているわけではないという印象も受けた。

 

囲碁AI新時代 (囲碁人ブックス)

囲碁AI新時代 (囲碁人ブックス)

 

 

ゲームの教科書

生々しいスケジュールが載っている所をはじめ、開発者になりたいと思っているキッズには一定程度興味を引く部分もありそうな気もするが、全体としては中身は薄い。

 

ゲームの教科書(ちくまプリマー新書)

ゲームの教科書(ちくまプリマー新書)

 

 

 

図解 次世代火力発電

汽力発電とかCCSの素養がないので不安にかられて読むなど。比較的情報は新しく(次世代火力ロードマップを受けてなのでそれはそうだが)、まとまっているので参考にはなる。

 

 

統計力学Ⅱ

まさかの、といった感じであるが、「Ⅰ」を読んだ後もちまちまと読んでいたのが、先週ようやっと最後まで再び行ったのであった(体調不良とか、年明けから時間確保がまるで出来ない期間が続いたりでぼろぼろだったり、とかもあったのだが)。

下巻も相も変わらず面白く、表の本筋としての量子統計の話(BECの話のところは、改めて読んでやはり、(この本通じての影の主役である)Einsteinの洞察力に慄く)、そしてこの本を(上巻の4章とともに)類書なき唯一のものにせしめている9章の熱力学との対応の解説(完全な熱力学的関数のLegendre変換という数学的な処理によって、圧倒的な自由度を持つ「浴」との接触という、物理的な「操作」がこう綺麗な記述がつく、というのは何だか不思議な気分になる)、そして最後の相転移(今もなお、「自然からの出題」、3次元の相転移現象の理解という恐ろしい難問は残り続ける、というある意味出来すぎた幕引き)。実に見どころ満載、といった感じ。

 

統計力学〈2〉 (新物理学シリーズ)

統計力学〈2〉 (新物理学シリーズ)

 

 

次はどちらに向かったものか。一連の話を読んでしまうと、(本書での開かれた書き方からして)相転移の所を改めて見直したくなるのが人情ではあるが。